Fortuneの世界で最も影響力のあるビジネスパーソンのトップ4に入った5人は、テクノロジ業界にも非常になじみのある顔ぶれである。そして読者がトップ5に入ると予測したかもしれない名前の1つはそこにはない。
筆者はトップ4に入った5人と書いたがこれはFortuneのリストなので、順位の付け方がおかしければ同誌に文句を言ってほしい。その点についてはここでは触れずにおく。
Fortuneのウェブサイトに米国時間11月27日に掲載されたリストによると、Appleの共同創設者であるSteve Jobs氏が第1位になった。同誌によるとAppleの会長兼最高経営責任者(CEO)であるJobs氏はグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)と「デスクトップパブリッシング」を導入したことによって「コンピュータ業界の方向性を2度変えた」と指摘している(「デスクトップパブリッシング」を括弧でくくったのはFortuneの原文によるものである)。また、Jobs氏がエンターテインメント業界に進出し、「iPod」や「iTunes」を導入するとともにアニメーション制作グループPixarで成功したことも高く評価している。
第2位は出版業界の大物、Rupert Murdoch氏である。News Corp.の会長兼CEOであるMurdoch氏は先ごろ、The Wall Street Journalを買収してインターネットに大きな波紋を投げかけたが、2005年に5億8000万ドルでMySpaceを買収したときに引き起こされた大波に比べればたいしたことではない。世界最大のソーシャルネットワーキングサイトであるMySpaceは世界中に1億人のユーザーを擁している。Microsoftによる先ごろの出資によってライバル企業のFacebookの評価額がちょうど150億ドルになったことを考えれば、Murdoch氏はテクノロジ業界史上でもかなり良い買い物をしたことになる。
テクノロジ業界の次なる大立者については、Fortuneの順位の付け方は3人をひとまとめにしているためちょっとおかしい。それはともかく、次に登場するのはGoogleの面々である。彼らの預金口座の残高を考えればもっと上位に来るべきだと読者が考えるなら、独自のルールを作っても構わない。第4位に選ばれたのは、Eric Schmidt氏、Larry Page氏およびSergei Brin氏の3人である。2000年にはYahooにサーチエンジンを提供していたGoogleが、現在では世界最大級の企業になっている。広告業界を「大きく」混乱させたばかりでなく、GoogleのCEOと共同創設者たちの野望は「とどまるところを知らず」、今度はワイヤレス業界や再生可能エネルギーに注目しているとFortuneは指摘している。
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