Microsoftは、PC上で使われるすべてのプログラムを開発しているわけではないにしても、オペレーティングシステム(OS)を押さえることによって支配的な地位を保ってきた。
Microsoftは現在、インターネット分野でも同じように優位に立とうと取り組みを始めたところだ。そのために事業を多角化するだけでなく、競合他社の製品との互換性を高める努力もしている。
「インターネットのヘビーユーザーと話してみると、みな、1社の1つのサービスだけを利用しているなどということはない。結局はいろいろなサービスを少しずつ使うことになる」と、MicrosoftのコーポレートバイスプレジデントであるChris Jones氏は、9月上旬に行われたインタビューの中で語った。
たしかにMicrosoftは、人々に自社のウェブメールサービスやインスタントメッセージ(IM)ソフトウェア、ブログソフトウェアを利用してもらいたいと思っているが、いちばんの望みは、ウェブサーファーの大部分に対して中心的な役割を担うことだ。
もちろん、こうした目標を掲げているのはMicrosoftだけではない。GoogleやYahooなども中心的な役割を担いたいと強く望んでいる。しかも、Microsoftのライバルは早くから手をつけて優位に立っていることが多い。
MicrosoftはWindowsの強みを生かして、反撃に出ようとしている。最初の製品はブラウザベースのサービスで、ほとんどは既存のMSN製品のブランドを変えただけだったが、最新の製品はデスクトッププログラムで、しかも以前よりもオープンになっている。たとえば「Windows Live Mail」は、「Windows Live Hotmail」アカウントで特にうまく機能するが、ほかのウェブメールサービスでも利用できる。
Directions on Microsoftのアナリスト、Matt Rosoff氏は、いずれはこれがMicrosoftのモデルになると見ており、「こうした取り組みをやめる気配はなさそうに思う」と話す(Rosoff氏は、CNETのブログネットワークのライターでもある)。
最近のMicrosoftが開放的な路線を歩んでいることは、同社の戦略のほかの部分でも、はっきりと見て取れる。
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