Microsoftは、ウェブ上で「Windows Live」サービスを利用したいユーザーが、他社製機器からも確実に接続できるようにしようとしている。最近ではNokiaと提携しており、同社製スマートフォンからMicrosoftのサービスを利用できるようにするという。
広く普及しているAdobeの「Flash」に対抗するためのウェブ開発者向けプラットフォーム「Silverlight」についても、オープンな姿勢を示したいとの思いから、9月に入り、WindowsやMacのほかにLinuxについても対応すると発表した。
考え方としては、インターネットに接続する過程のどこかでMicrosoft--とその広告エンジン--が、ほぼすべてのユーザーに接触するようにする、というものだ。もちろん、デスクトップを押さえているのに比べると、これは少しばかり難しい。
まだ優位に立っていない市場にも、主に他社の取り組みを集約することによって進出できると、Microsoftが期待しているケースもある。ソーシャルネットワークは、同社がこうした役割について検討してきた分野だ。
Jones氏はこのことについても触れ、自分は実生活でさまざまな社会的ネットワークに関わっているが、インターネット空間でも同様だと思うと述べている。「私はたぶん多くのソーシャルネットワークに関わっていくだろう。そのすべてと関係を保つことが簡単にできるようになればいいと願っている。では、役に立つソフトウェアサービスを、われわれはどのようにして構築すればいいのだろう?」
Beboと提携して連絡先およびIMの技術を提供するなど、Microsoftは既存のツールとソーシャルネットワークを結びつける試みも行っている。連絡先に関して言えば、Windows Liveユーザーが相手をBeboのソーシャルネットワークに呼び込む安全な方法が用意されるということになる。これは、電子メールアカウント名とパスワードを要求するだけの、多くのソーシャルネットワークサイトとは対照的だ。
Microsoftは、こうした単発の契約にとどまらず、ファイルの共有やファイルへのアクセスなど、もっと基本的なサービスを提供することにも目を向けている。9月にベータ版の公開テストに入ったWindowsアプリケーション、「Windows Live Photo Gallery」は、写真の保存という分野への足がかりとなる例だが、Microsoftの設定した目標はもっと高い。
「ユーザーはいずれ、フォトアルバムに保存している写真だけでなくすべての写真に、あらゆる機器からアクセスできるサービスを利用したくなるはずだ。バックアップしたり、好みの解像度にしたりするのも簡単で、写真を扱う共同作業が容易に体験できるようなサービスだ」と、Jones氏は言う。
「Windows Liveの今回のリリースでは、われわれが写真分野で大きな一歩を踏み出していることがわかる。だが、われわれにはほかにもやるべきことがたくさんある」
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