Intelは、4コアプロセッサ関連の計画を今週開催されるIntel Developer Forumで発表する予定だ、と同社の関係者やアナリストらが明らかにした。
Intelが発表すると考えられているチップは、サーバ版およびデスクトップ版の開発コード名は既に明らかにされており、「Clovertown」および「Kentsfield」と呼ばれている。これらのモデルは、Intelの各カテゴリー最新の2つのデュアルコアプロセッサをマルチチップでパッケージングした構成となっている。
また、参加者らには「Santa Rosa」(開発コード名)に関する新たな詳細も明かされる見通しだ。Santa Rosaは、IntelのノートPC用チップパッケージ「Centrino」のアップデート版で、2007年3月ごろに登場の予定。また、同社のサーバ事業部からも、Intelから2008年にデビューする見通しの「Common System Interface」アーキテクチャや、将来登場するサーバプロセッサでサードパーティー製コプロセッサとのダイレクトリンクを実現させる計画など、いくつか話がある模様だ。
Intelは、最新技術や今後の計画をハードウェア開発者のコミュニティーに伝える目的から、年に2回のペースで開発者会議を開催している。米国時間9月26日の基調講演は同社の最高経営責任者(CEO)、Paul Otellini氏が行う。また、研究部門トップのJustin Rattner氏やサーバ技術の神様Pat Gelsinger氏など、そのほかの幹部も開発者、パートナー、そしてメディアを前に基調講演を行う予定。
だが、2006年のサンフランシスコにはちょっとした暗雲も立ちこめている。Intelの最新世代プロセッサCoreが非常に高い評価を得る一方で、同社にとってこの1年は厳しいものとなっていた。マーケットシェア減少に対応するため、レイオフ、予算削減、幹部の入れ替えなど、Intel社内は大きな痛みを味わっている。同ショウを長年追いかけてきた人々が、2006年はこれまでより多少トーンダウンすると予想する背景にはこのような理由がある。
また、サーバおよびデスクトップの両市場をパフォーマンスでリードするAdvanced Micro Devices(AMD)追撃に向け、Intelは今夏までに良いニュースを出し尽くしてしまった感が強い。同社は、「Xeon 5100」シリーズサーバプロセッサや、デスクトップおよびノートPC用のCore 2 Duoチップなど、新しいCoreアーキテクチャ製品3種類の発売を繰り上げた。同社はさらに、設計を頻繁にアップデートしすぎるという失敗を犯さぬよう、新チップアーキテクチャ投入スケジュールの前倒しも明らかにしている。
また、最近の同社は、将来の計画に関する詳細の公表に消極的になっているようだと、Endpoint Technologies AssociatesのアナリストRoger Kay氏は語る。同氏は、「(Intelは)現在、市場の勢力図が要因となって神経質になっていると思う」と語り、AMDがかつてないほどIntelに対する立場を強めていることを指摘した。
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