サンフランシスコ発--Intelは米国時間6月26日、「Xeon 5100」シリーズプロセッサを正式に公開した。これにより同社は、近年最も期待され、重要な意味を持つ製品の1つを顧客に向けてリリースしたことになる。
当地で開催された発売イベントでは、既に明かされていたこと以外にIntelがこのXeon 5100について語ることはほとんどなかった。これまで「Woodcrest」と呼ばれていた同チップは、下り坂にあるサーバ事業部の業績改善を目指して同社が期待をかける新しいマイクロアーキテクチャをベースにしている。
IntelのDigital Enterprise GroupゼネラルマネジャーTom Kilroy氏は、「われわれは復活した。定位置に戻ってきた」と語った。
今回の発表イベントには、Hewlett-Packard(HP)、IBM、およびDellを含む主要顧客全社をはじめ、サーバパートナー各社が勢揃いした。Kilroy氏はIntelが競争力の高い製品を必要としていることを強調し、Woodcrestへの移行を同社史上最速の新製品投入とする計画であることを明らかにした。
Intelのサーバグループは、ここ何年もこれといった製品を発表できずにいた。パフォーマンスと消費電力で上回るOpteronプロセッサの投入により、ライバルのAdvanced Micro Devices(AMD)がサーバ市場の表舞台に躍り出て20%以上のシェアを確保していた。
IntelはAMDを上回った25件のベンチマークに言及し、パフォーマンスでは同社が形成を逆転したとの考えを示した。Intelの新しいCoreマイクロアーキテクチャは、Intelのこれまでのデュアルコアサーバプロセッサと比較し、大容量化され、一段と洗練されたキャッシュメモリデザインや、高速化されたメモリバスなどによりパフォーマンスが向上していると、Kilroy氏は語っている。
しかし、低消費電力製品ベンダーの座を競い合うIntelとAMDは、ややあいまいな部分もあるワット当たりの性能にも重点を置いている。両社はさまざまなプレゼンテーションの場を利用して、より優れたエネルギー効率を主張してきた。だが、Xeon 5100シリーズのシステムが登場する今後は、顧客が自社の環境でテストできるようになり、実態が明らかになってくるはずだ。
「消費電力効率には重点を置くべきだが、それによってパフォーマンスが犠牲になってはならない」(Kilroy氏)
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