藤本京子(CNET Japan編集部)
2004/12/27 10:00
情報のあふれるインターネット上をうまく渡り歩くには、検索サービスはなくてはならないものである。日本の検索市場ではYahoo! JAPANが圧倒的なシェアを握っているが、米国ではGoogleの存在感も大きく、Microsoftも同社のポータルサイトMSNで検索サービスを提供している。新たにこの市場に参入する検索サービスプロバイダも後を絶たず、2004年も同市場は賑わいを見せていた。大手3社を中心に、今年1年の検索業界の動きをふり返ってみよう。
ポータル系各社が独自の検索技術を発表
2004年は、ポータル系の検索サービスプロバイダ各社が、独自の検索技術を相次いで発表した1年だった。まず2月には、これまで検索エンジンにGoogleを採用していた米Yahooが、自社開発のYahoo Search Technology(YST)というエンジンに切り換えた。これは、2002年に同社が買収したInktomiや、2003年に買収したOverture、またそのOvertureが過去に買収していたAltaVistaやFASTの検索技術を統合したものだ。日本のヤフーでは、5月末にYSTへと検索エンジンを切り換えている。
一方のMicrosoftは、検索エンジンとしてInktomiを採用しているが、昨年より検索技術に1億ドルの開発資金を投入しており、7月には自社開発したウェブクローラーや独自のアルゴリズムに基づいた検索エンジンをテストバージョンとして公開した。さらに11月には、検索可能な文書の種類が増え、カスタマイズ機能が向上したベータ版を発表している。ただし、11月時点で同サービスにてインデックス化されているウェブ上のドキュメントは50億件。7月時点の10億件より増加しているが、ライバルのGoogleでは80億件以上のドキュメントを網羅している。
ニュース検索が日本に上陸
Googleがニュース検索サービスのGoogle News(英語のみのベータ版)を公開したのは2002年のこと。その後日本でも同様のサービス開始が待たれていたが、ニュース検索サービスを日本で最初に開始したのは、国内新興企業のドリコムだった。
ドリコムが今年6月に立ち上げたのは、News&Blog Search(ベータ版)。ニュースとその記事に関連するBlogを同時に検索するサービスで、検索技術とBlog開発を事業の中核とする同社らしい切り口だ。ドリコムと立命館大学の共同研究プロジェクトとして開始した同サービスは、マトリクスクラスタリングと呼ばれるデータマイニング技術を応用、コンテンツの関連づけを行っているという。
米国でこのサービスを最初に提供開始したGoogleも黙ってはいない。同社は9月、Googleニュース日本語版(ベータ版)を開始した。通常のGoogle検索と連動した形でも同サービスを利用することができ、通常の検索を行った際に検索キーワードと関連したニュースが存在すれば、検索結果の上部にニュースの見出しも表示されるようになっている。Googleは、韓国語版Googleニュースも同時にスタートさせている。
なお米国では、MicrosoftもNewsbotと呼ばれるニュース検索サービスのテスト運用を今年7月に開始、Googleニュースに対抗する姿勢を見せている。
パーソナライズ機能やローカル検索機能が次々と登場
検索におけるパーソナライズ機能やローカル検索機能は、ここ数年検索サービスプロバイダの大きな課題となっており、「将来的にはパーソナライズされた検索結果を提供する」というのが同業界での合い言葉のようになっていた。
今年3月、Googleは相次いでローカル検索やパーソナライズ検索サービスの実験を開始した。ローカル検索のGoogle Localは、住所や都市名を検索ボックスに入力すると、その地域に特化したサイトや企業リストなどが表示されるというもの。一方のパーソナライズ機能は、ユーザーが同社サイトにて登録を行い、自らの好みをカスタマイズすることにより、個人に最適化された検索結果を提供できるというものだ。
9月にパーソナライズ検索とローカル検索の機能を発表したのはAsk Jeevesだ。MyJeevesと呼ばれるパーソナライズ検索サービスでは、ユーザーが検索履歴を保存したりフォルダ分類したりすることが可能という。サービスを利用するための登録が必要ない点が同社サービスの特徴だ。ローカル検索は、Ask JeevesとCitysearchとの提携により実現したもので、ユーザーレビューやランキングつきの地域レストラン情報、地域企業へのアクセスマップなど、Citysearchが得意とするコンテンツを盛り込んだものとなっている。なお、Ask Jeevesは8月に国内の検索市場に本格参入しているが、日本語環境でのパーソナライズ機能やローカル検索については、ユーザーニーズを把握したうえで提供するとしている。
Yahooがパーソナライズサービスの試験運用をはじめたのは10月だ。My Yahoo! Searchベータ版として開始された同サービスは、好みのサイトをアーカイブに保存することが可能で、そこにメモをつけたりフォルダ分類したりすることができるという。
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