YahooとAsk Jeevesは米国時間3日に、新しい地域向け検索サービスをそれぞれ発表する予定だ。地域情報を求めるユーザーにアピールし、1000億ドルともいわれる広告市場をさらに開拓することが両社の狙いだ。
Yahooは、Yahoo Localというベータサイトを公開する予定だ。このサイトでは、イエローページや、地域の地図、地元のビジネスに関する記事などのデータに対して検索をかけることが可能だ。同社は以前、類似のサービスを提供する目的でCitySearchと提携していたが、今回はウェブ上で地域情報にアクセスしたいという需要が増大していることに応えるため、包括的な地域ガイドを独自に構築している。また、Yahooは最大のライバルでもある検索最大手のGoogleを追い越したいと考えている。Googleは地域リソースにおける強みを生かし、Google Localを3月にスタートさせている。
「われわれにとって地域検索は、戦略的に取り組むべき巨大な市場だ」とYahooローカルプロダクト担当ゼネラルマネージャーのPaul Levineは述べ、同社ではここ半年間、Yahoo Localに取り組んできたと付け加えた。
一方、Ask Jeevesは、自社の地域検索サービスを改善する目的で、CitySearchと結んだ複数年にわたるライセンス契約に基づき、地元企業に関するデータを提供するという。Ask Jeevesは、来月からこの契約の下で、地域情報に的を絞った検索結果を提供することになっている。
契約に関する金銭的な条件は明らかにされていない。Ask Jeeves検索商品担当シニアバイスプレジデントJim Lanzoneによると、複数年にわたる独占契約に定められた条件に基づき、CitySearchのコンテンツを利用したページの広告収入は2社で分配することになっていると述べた。
業界アナリストやインターネット企業幹部は、ローカル検索について、オンラインマーケティングや検索ビジネスを景気付ける重要な要素の1つだと見ている。検索エンジンを使って地元の企業や映画館、レストランを調べる人が増えるにつれ、企業はますます検索結果に自社広告を表示する必要性が増すだろうと、関係者は見ている。GoogleやYahoo、Ask Jeevesをはじめとする企業各社は、自社の検索エンジンの成長を促すため、さまざまな計画を練っている。
市場調査会社Kelsey Groupによると、ウェブユーザーが行う検索の25%は、地域情報に関連するものだという。Ask JeevesのLanzoneによると、同社ウェブサイトのユーザーの約10%は、検索の際に「ニューヨーク」または「サンフランシスコ」のような地名を入力して検索を行っているという。YahooのLevineは、検索クエリの約5%は地域に関連するものだと見ている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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