MicrosoftのMSNがデスクトップ検索技術を公開し、PC上での情報アクセスの支配権を巡って激しい戦いが繰り広げられる競争に参戦することになった。
同ウェブポータルは、MSN Toolbar Suiteのベータ版を米国時間13日に発表した。ユーザーはこのソフトウェアを使って、Microsoft Outlookのメール、カレンダー項目、連絡先、そしてOfficeの各種ドキュメントなど、手元のハードディスク内にある情報を検索できるようになる。また、先月リリースされたMSN独自の検索技術を使って、電子メールやWindows上からウェブを検索できるようにもなる。
MSN Information ServicesのYusuf Mehdi(コーポレートバイスプレジデント)は、同サービスを発表した電話会議のなかで、「(検索分野では他社に)追いつくために懸命に努力してきたが、この分野ではわれわれが他社を越えていく」と語った。Mehdiはさらに、この新ソフトウェアによってMSNが最高1億人のユーザーを獲得する可能性がある、とも付け加えた。なおMSN Toolbar Suiteの最終バージョンは来年投入される見通しだ。
今回の動きにより、MicrosoftはユーザーのPC上でのプレゼンスを巡る戦いで、Googleなどの各社と対決することになる。Microsoftは以前から、デスクトップ用の検索技術を投入する計画を進めてきていたものの、検索分野での最大のライバルであるGoogleよりも市場参入が遅れてしまった。Googleはデスクトップ検索ツールのベータ版を10月に投入している。またYahooは先週、同社のデスクトップ検索ソフトを1月上旬に発表すると述べており、Ask Jeevesでも今週検索ツールを発表する計画がある。
デスクトップ検索は、主要検索サービスプロバイダー、ウェブポータル、ソフトウェアメーカーの各社にとって、最も新しい開発競争の最前線となっている。デスクトップにあるファイルは、既存OSの検索機能では探すのが厄介なことがあり、どの企業も、PC上にある大量の個人データはもっとうまく整理できるようになると確信している。またMSNやYahoo、Googleなどの検索企業にとって、デスクトップはいずれ文脈連動広告やパーソナライズされた広告を提供する場になる可能性もある。
MSNのバイスプレジデントChristopher Payneによると、同社ではすぐにデスクトップに広告を表示するようなことはないものの、ウェブ検索実行時にはスポンサー付き検索広告を表示することになるという。
無償でダウンロード可能なMSN Toolbar Suiteには、Internet Explorer用ツールバープラグインのアップデート版や、Windows Explorer、Outlook、MSN Deskbar用の新しいツールバーが含まれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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