充実のモバイル端末、どれを選ぶ?

2008年5月27日 22時00分

 2008年はお手頃価格のミニノートPCが花盛りです。ASUSの「Eee PC」ブランドを皮切りに、Intelが「Netbook」というコンセプトを公開、HPも高機能なミニノートを発表しました。スマートフォンでもウィルコムの「WILLCOM 03」が発表され、このあとにはVista搭載モデル「Ultra Mobile WILLCOM D4」が控えています。さらに6月のAppleのイベント「WWDC 2008」では、3G版iPhoneが登場するとの噂もあります。

 ミニノートか、スマートフォンか、iPhoneか。おすすめの小型ネット端末はどれでしょうか。パネリストの皆さんのお考えを聞かせてください。


  • 及川卓也
    及川卓也さん (テクノロジーアドバイザー)
    モバイル端末に何を求めるかによって答えは違ってくると思います。

    すでに我々はケータイというモバイル端末を持っています。これでは満足できないユーザーが多いからこそ、新しいモバイル端末に皆さん期待するのだと思います。では、今日の日本のケータイ機器に欠けている点はなんでしょうか? 1) プラットフォームとして十分オープンでないため、自由にアプリケーションなどを追加できない/インターネットアクセスでもモバイルインターネット以外では必ずしも期待する機能ではない 2) フォームファクターなども似たり寄ったりで、大きな違いがない 3) 3G以外のネットワークのサポート(具体的には無線LAN)が一般的ではないというところかと思います。今回の選択肢となっているミニノート、スマートフォン、iPhoneはすべてこの3つの点をクリアしています。そうなると、後は好みの問題でしょうか。

    これでは身も蓋も無いので、もうちょっと考えてみよう。

    今日持っているケータイ端末をリプレースすることを考えた場合、音声端末としても使うことになります。したがって、常に待ちうけの状態であることが必要となるので、ミニノートというのは選択肢にならないでしょう。待ちうけ状態にできたとしても、ミニノートを耳に当てている姿は想像しずらいものがあります。逆に、追加でさらに一台持つことを考えた場合、その端末に入力デバイスとして充実を望むのか、携帯性を望むのかによって答えが違ってくると思います。ただ、携帯性だけを望むならば、それは今のケータイ端末と需要がかなりの部分重複することになります。本当に追加で一台必要かを考えたほうが良いでしょう。すでに物欲に支配された、ガジェットジャンキーの場合は考えるまでもなく、本能にしたがって買いまくるのが正解かと思いますが ;-)

    追加端末として入力の効率性を望むならば、ミニノートかスマートフォン(QWERTYキーボードのついたスマートフォン)になるかと思うのですが、果たしてウルトラモバイルというほど小さいフォームファクターに備え付けられたキーボードで十分効率的な入力ができるでしょうか。これは人によって異なると思います。また、慣れればどうにかなるものかもしれません。しかし、個人的にはB5サイズでも十分軽量になっている現在、個人的にはミニノートというのは携帯性と効率の高い入力デバイスという両面でどっちつかずになってしまっている感が否めません。スマートフォンが音声端末としても使えうること考えると、ミニノートの魅力は少し乏しい感じがします。

    もし携帯性を望むならば、スマートフォンかiPhoneに分があります。すごい乱暴にこの2つの違いを言ってしまうと、入力に慣れうるかどうかだと思います。iPhoneのタッチスクリーンキーボードは慣れるのに時間がかかりますし、好みが分かれるものだと思います。あくまでも物理的なキーボードにこだわるならば、スマートフォン、そうでないならばiPhoneになるかと思います。忘れましたが、必要なアプリケーションが用意されているかも加味して考える必要があるでしょう。

    以上を元にした場合の、私のお勧めは、SDKが充実して、開発者コミュニティが存在しているスマートフォン(iPhoneを含む)でしょうか。今は私も一般のケータイ端末をメインに使っていますが、来年くらいまでにはスマートフォンがメインになっているかもしれません。(今もiPhoneを持っていますが、ご存知のとおり、日本では使えませんので)
    2008-05-29 12:11:51

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]