グーグルからあなたの個人情報を守る方法--位置情報からウェブの履歴まで

Kelsey Fogarty (CNET News) 翻訳校正: 編集部2022年07月29日 08時00分

 あなたが「iPhone」か「Android」デバイスでGoogleのアプリを使っているなら、Googleに追跡されている可能性が高い。Googleアカウントの「ロケーション履歴」は初期設定で無効になってはいるものの、自分の設定がどのようになっているか、把握しきれていないかもしれない。Googleのアプリの中には、あなたの位置データを保存できるものがある。どのようなプラットフォーム上であれ、Googleマップを開いたり、Google検索を使えば、おおよその位置が、タイムスタンプとともに記録される。

マップのピンが立てられたニューヨークの写真
Googleはあなたがどこに行ったかを常に把握している。それを防ぐ方法を紹介しよう。
提供:Prasit photo/Moment/Getty Images

 2018年、Associated Press(AP)により、Googleは端末の位置情報がオフになっている時でも位置情報を保存しているとの調査結果が報じられた。その後、同社は位置情報の管理方法を改善してアクセスしやすくすることで、位置に関するデータの保存と削除を簡単にできるようにした。

 しかし、Googleは2022年1月、位置情報利用で複数の州に提訴された。位置情報の追跡をユーザーが止めることを、Googleが「ほぼ不可能にしている」という主張だ。同社は、この主張は古い設定に基づいた不正確なものだと弁明した。

 でも安心してほしい。Googleがあなたを追跡しないようにする設定方法はある。Googleによる追跡を停止する方法と、そうすることで何が起きるかを説明しよう。

Googleによる位置情報追跡を無効にする

 Googleが位置情報を記録するのを停止するには、以下の手順を試してほしい。

  1. デスクトップあるいはモバイルデバイスのウェブブラウザーでGoogle.comを開き、画面右上の「ログイン」ボタンでGoogleアカウントにログインする。
  2. ウェブブラウザーの右上に自分のユーザーアイコンが表示されるので、これをクリックし、「Googleアカウントの管理」を選択する。
  3. プライバシーとカスタマイズ」をクリックする。
  4. 操作した内容、訪れた場所」をクリックする。
  5. 履歴の設定」内の「ロケーション履歴」をクリック。これで、「アクティビティ管理」ページが開く。
  6. ロケーション履歴」の右下にある「オフにする」ボタンをクリックすると、別のウィンドウが開く。
  7. このウィンドウの下までスクロールし、右下の「一時停止」ボタンをクリックする。

 「ロケーション履歴」をオフにすると、Googleマップの「タイムライン」機能から、特定の時間に特定のデータを使って現在地を記録する場所のみが削除される。この機能に関するGoogleのサポートページによると、この機能を無効にしても、ウェブやアプリのアクティビティなどの「一部の位置情報が、他の設定内に残る」という。Googleは、さまざまな機能をパーソナライズし、便利にするためにこのデータを使っており、サードパーティーや広告主とこのデータを共有することは決してないと説明している。だが、このデータも使われたくないという場合は、さらにいくつかの手順を実行することで、Googleが位置情報を完全に把握しないようにできる。

Googleマップのロゴを表示したスマートフォン
Googleマップの位置データをGoogleに提供しない。
Angela Lang/CNET

Googleは何を収集できなくなるのか

 この設定を一時停止にすると、Googleは、特定の行動に関連するロケーションマーカーを保存しなくなり、検索などのアクティビティから収集した情報の保存も停止する。こうすれば、おおよその位置情報や自宅の住所などの位置情報を非公開にできる。

 だが、Googleマップなどのアプリの一部の機能を便利に使うためには、Googleに位置情報へのアクセスを許可する必要があることは覚えておこう。上記の設定を完了すると、Googleは以後あなたのアクティビティを保存できなくなる。Googleは通常、プライバシーを保護するため、一般的なエリア内で行われたアクティビティにタイムスタンプを付ける場合、1000人以上のユーザーがいる3平方km以上の広い範囲を対象とする。この件に関連するGoogleのサポートページには、こうしたおおよその地域の推定は、個人のプライバシーを保護しつつ、いつもと異なる都市からのログインなど、通常とは異なるアクティビティを検出してアカウントを保護するのに役立つと書かれている。

 現在地で最適な検索結果を得たければ、特定の住所のように正確な位置情報を使用する許可をGoogleに与えることもできる。

Googleによる追跡を無効にすることのメリットとデメリット

 この追跡の設定を無効にすると、いくつか不便になることがある。Googleの初期設定を煩わしいと感じる向きもあるが、この設定のおかげで高度にパーソナライズされたオンライン体験を享受できている。例えばショップを検索すると、別の都市のものではなく、最寄りのショップが表示されたり、パーソナライズされた広告が表示されたりする。Googleによると、この設定は、ランダムな情報ではなく、より関連性の高い情報を提供するのに役立っているという。

 つまり、追跡を無効にすると、Googleの検索エンジンやアプリ、サービスを使用する際に、自分と関連性の低い広告が表示され、あまり役に立たない検索候補が表示され、パーソナライズされていない体験をすることになる。パーソナライズされた広告を気に入っている人が追跡を無効にした場合、Googleはその人が何に興味を持っているか予測できなくなる。しかし、プライバシーを何よりも優先する人にとっては、便利さを失うだけの価値はあるだろう。

 結論としては、プライバシーを守ってパーソナライズされたインターネット体験を失うか、自分向けにフィルタリングされていないランダムな情報ではなく、従来通りに関連性の高い広告や検索候補を表示するかだ。

過去のロケーション履歴の削除

 追跡を無効にすれば、Googleは新たな位置情報を保存できなくなるが、それまでに収集されたデータが削除されるわけではない。過去のデータを削除する方法は以下の通りだ。

  1. デスクトップあるいはモバイルデバイスのウェブブラウザーでGoogle.comを開き、画面右上の「ログイン」ボタンでGoogleアカウントにログインする。
  2. ウェブブラウザーの右上に自分のユーザーアイコンが表示されるので、これをクリックし、「Googleアカウントの管理」を選択する。
  3. プライバシーとカスタマイズ」をクリックする。
  4. 操作した内容、訪れた場所」をクリックする。
  5. 履歴の設定」にある「ロケーション履歴」をクリックすると、「アクティビティ管理」が開く。
  6. 画面下部にある「履歴を管理する」をクリックすると、左上に「タイムライン」のあるマップが開く。マップにはあなたが訪れた場所が赤い点で示され、タイムラインには、あなたがいつどこに行ったかが表示される。
  7. 特定の日の位置情報を削除するには、タイムラインでその日付をクリックする。タイムラインの下にその日の移動履歴が表示されるので、日付の右にあるゴミ箱のアイコンをクリックし、表示されるポップアップウィンドウで「1日分をすべて削除」をクリックする。
  8. ロケーション履歴を一括削除するには、地図の右下にあるゴミ箱アイコンをクリックする。開いたポップアップウィンドウで「理解したうえでロケーション履歴をすべて削除する」にチェックを入れ、「ロケーション履歴を削除」をクリックする。

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