2021年に開設した宇宙ビジネス専門メディア「UchuBiz」と「CNET Japan」は共同で2022年5月17日にオンラインイベントを開催。「CNET Japan × UchuBiz Space Forum 無限に広がる宇宙ビジネスの将来〜相次ぐ参入企業の狙い〜」と題し、宇宙産業に関わる企業や組織による6つのセッションプログラムが実施され、宇宙ビジネスの現在と将来の展望を明らかにした。
最初のセッションで登壇したのは、日本の宇宙開発の基幹を担っている国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)。民間事業者とのパートナーシップを組むなど、従来の枠に囚われることなく新たな事業創出を進めているJAXAの具体的な施策を新事業促進部長 伊達木香子氏が解説した。
言わずと知れた、日本国内の宇宙開発の先端を走るJAXA。小惑星探査機「はやぶさ」と「はやぶさ2」で小惑星の石を持ち帰るという類を見ない成果を上げたことが話題になったことも記憶に新しいだろう。
同組織の従業員数は約1600人、東京・調布市に本拠を構え、日本全国各地に加えて海外にも拠点をもち、現在は輸送用基幹ロケット「H3」の開発を進めているほか、測位・探査衛星の開発と運用、有人の宇宙技術開発、航空分野の技術開発などを行っている。
政府機関ということもあり、その活動は政府方針と一致する形で進められている。
改めて政府の取り組みを振り返ると、2016年には人工衛星などの打ち上げや管理などに関する「宇宙二法」(宇宙活動法と衛星リモセン法)が制定、施行され、2017年には宇宙ビジネス拡大に向けた「宇宙産業ビジョン2030」が公表された。
2018年には「宇宙ベンチャー育成のための新たな支援パッケージ」という政策により、企業の宇宙産業への取り組みを後押ししてきた。2020年に改訂、閣議決定された「宇宙基本計画」では、宇宙を活用した技術によって社会課題の解決や経済成長を目指す基本的な方針も示されている。
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