地上の技術を応用して宇宙で活用できるようにするもの、反対に宇宙で実証されたノウハウを地上での商品開発に活かすものなど、双方向への展開が広がっているのも特徴的だ。
Space BDとZ会グループによる宇宙飛行士の訓練方法をもとにした次世代型教育事業、ワンテーブルによる防災用と宇宙用の両方を兼ねる備蓄ゼリー「BOSAI SPACE FOOD」など、実際にビジネス化を果たしたプロジェクトも現れているとアピールする。
宇宙を活用したビジネスにつながるベンチャーなどの事業促進に関しても、JAXAではいくつかの施策を展開している。
伊達木氏が例として挙げた1つ、内閣府が実施している宇宙活用のビジネスアイデアコンテスト「S-Booster」に、JAXAは共催の形で関わっている。S-Boosterは日本国内はもちろん、アジア・オセアニア地域の個人やグループからもビジネスアイデアを募るもので、最大1000万円という高額賞金や数多くのメンターによるメンタリング、他の企業とのビジネスマッチングの機会獲得が魅力となっている。
また、「JAXAベンチャー」という制度も用意している。JAXAの知的財産権を活用したスタートアップを「JAXAベンチャー」として認定し、その活動を支援するもので、現在のところ9社を認定しているとのこと。
例えば、「はやぶさ」の電力制御技術を活用した住宅用エネルギー活用ソリューションを提供している会社、地球観測衛星の高分解能データを用いた土地評価サービスを提供している会社などがある。
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