調査会社Strategy Analyticsによると、2021年第1四半期の5G対応スマートフォンの出荷台数で、前期比の伸び率が群を抜いて高かったのはサムスンだった。Appleは出荷台数で首位の座を維持した。
Strategy Analyticsによると、サムスンの5Gスマートフォンは第1四半期、出荷台数が2020年第4四半期と比べて79%増加した。5Gスマートフォンの総出荷台数は前期比6%増だった。Appleの5G対応「iPhone」は前期比23%減となった。2020年第4四半期にホリデーシーズンで販売が非常に好調だったことなどから減少に転じた。
出荷台数は減少したが、Appleは2位と大差をつけ、5Gスマートフォンベンダーの首位を維持している。2021年第1四半期の出荷台数は、5G対応iPhoneが4040万台だった。2位のOPPOは2150万台、vivoは1940万台、サムスンは1700万台、シャオミ(小米科技)は1660万台となっている。
5Gスマートフォンの世界出荷台数は同四半期、過去最高の1億3600万台となった。
Canalysは、第1四半期の世界スマートフォン出荷台数に占める5G対応端末の割合は37%だったとしている。2021年通年では43%を占め、出荷台数は6億1000万台になると予想している。こうした傾向は、ベンダー間の激しい価格競争によってますます加速するという。多くのベンダーができる限り低価格のデバイスを5Gに対応させようとしており、2021年末までに出荷される5G端末の3分の1が、300ドル(約3万3000円)以下になるとCanalysは予想している。
Strategy AnalyticsのアソシエイトディレクターVille-Petteri Ukonaho氏は、サムスンの「Galaxy S21 5G」「Galaxy S21 Ultra 5G」「Galaxy S21+ 5G」などの5Gモデルが韓国と北米、欧州の一部地域で好調だったと述べている。
同氏は、「2021年第1四半期に伸び率が2番目に高い5Gスマートフォンベンダーはvivoだった。『iQOO U3』と『iQOO U7』の5Gスマートフォンがけん引し、出荷台数は前期比62%増の1900万台を達成した」とコメントした。
vivoの5Gスマートフォンは、中国と欧州で最も好調だった。OPPOは前期比55%増、シャオミは41%増となった。中国で販売が好調だった。
Appleは2021年第1四半期に前期比で出荷台数が減少した。2020年第4四半期に同社初の5G対応iPhoneとなる「iPhone 12」シリーズを発売し、売り上げが非常に好調だったためだ。Ukonaho氏は、「Appleは、新しい5G対応iPhoneがホリデーシーズンのギフトとして大きな人気を集めた2020年第4四半期に健闘した後、前期比で23%減少した」と説明した。
また、サムスンは世界最大の5G市場である中国でプレゼンスが非常に低くなっているとStrategy Analyticsは述べている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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