「iPhone 12」を購入する理由として多いのは、1000ドルを切りながらも素晴らしいスマートフォンであることだろう。実際にiPhone 12はそういう製品だ。また、より高性能な製品だからという理由で「iPhone 12 Pro」を選ぶ人も多いだろう。確かにそのとおりだ。どちらを選んでも、全体的に秀逸なカメラシステムを搭載した見事なスマートフォンが手に入る。
筆者は両方のモデルを試用する中で、iPhone 12 Proを手に取ることが多いことに気付いた。iPhone 12には非搭載の望遠カメラやLiDARを使えるからではない。筆者が気に入ったのは、テクスチャードマットガラスの背面、側面を覆う光沢のあるステンレススチールバンド、そしてiPhone 12より約25g重いにもかかわらず、手にしたときに安定感と高級感がある点だ。
素晴らしいことに、米国ではiPhone 12とiPhone 12 Proの両方がサブ6GHzとミリ波の5Gに接続できる。両モデルの5Gサポートに優劣はない。どちらも同じだ。
筆者はサウスカロライナ州グリーンビルで、T-Mobileの5GネットワークとVerizonの「Nationwide 5G」(非ミリ波の5Gなので速度は劣る)を使って両モデルをテストした。両キャリアの5G対応エリアには感心したが、5Gのスピードは常に一定というわけではなかった。「SpeedTest」アプリでテストしたところ、iPhone 12をT-Mobileで使った場合の下り速度は10.4~14.9Mbpsで、Verizonで使用したiPhone 12 Proの下り速度は97.9~104Mbpsだった。
速度テストの結果はさておき、5Gが促す進歩を体現するようなキラーアプリは存在しない。今のところ、多くのレビュー記事で紹介されているのは、SpeedTestのスコアが何点だったか、あるいはドラマ「マーベラス・ミセス・メイゼル」のシーズン3をAmazonでどれだけ速くダウンロードできるか、といった内容だ。とはいえ、iPhoneユーザーの多くは同じ端末を何年か使い続ける可能性が高い。今は5Gの速さを体験できなかったとしても、少なくともiPhone 12を持っていれば、対象エリアが広がったときに利用できる。
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