Reproは、外部センサーで水温や油温、肉などの芯温を計測することで正確に温度を保ちながら調理を進めるが、水分量が少なく外部センサーが差し込めない煮物や、ふたを閉める必要がある炊飯などの調理、フライパンを使う炒め物などは、トップガラス中央にある本体センサーで鍋底外側の温度を計測して調理する。
本体センサーだけで調理する場合、鍋やフライパンの材質や厚さなどによって、鍋底外側と鍋内部の温度差がまちまちになる(本体センサー使用時の水温の温度精度はプラスマイナス3度とのこと)。そこでReproが利用しているのが「鍋プロファイル」だ。これは鍋ごとに異なる熱伝導率をデータ化したもので、外側の温度から実際の水温やフライパンの表面温度を予測できるようにしており、これがReproの“肝”だという。
「たとえばフライパンの場合、予熱して140度にしてから肉を置くと急激に温度が下がる『温度ドロップ』が生じる。そうすると温度を戻すように加熱するが、エッグパンなどの場合はそれをやるとオムレツの表面がざらついてしまう。そこで卵を焼くエッグパンはそのパラメータを弱めに設定するなど、鍋やフライパンの種類によって何百ものパラメータを細かく変えている」(菊地氏)
メニューのひとつ、「半熟ふわとろオムレツ(95度)」はフライパンを95度に温めて調理するが、95度に達するまで熱する初期加熱のヒーター制御と、その温度をキープするヒーター制御では方法が異なる。そのため鍋やフライパンごとに数百ものパラメータをそろえているとのことだ。
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