オルセー美術館をテーマにしたドキュメンタリーは数多くあるが、このコンテンツは美術館の昼の様子を太陽、夜の状態を月に見立てて紹介している。今までのドキュメンタリーとは違う切り口に仕上がっている。
現地には何度も訪れたが、天井に設けられた半透明の屋根部分から太陽の光が射し込み、その光は絵画の表情も変える。朝7時半には白色に光り、それが突然に黄金へと変化。室内も黄色に変わり、光の移ろいをそのまま美術館に取り入れている。太陽を思い切り堪能できる美術館。それがオルセー美術館だ。8Kコンテンツでは、そうした光の粒が表現され、地面の光と影の色あふれる対比が素晴らしい。
一方、夜の様子を収めた月の肌触りでは、一般の来場者は体験できない夜のオルセー美術館を見せてくれる。館内は完全な暗闇ではなく、LEDが等間隔で灯され、暗部にグラデーションを与える。白い彫刻で感じる輝く肌のような質感や立体感、絵画においても筆跡の勢いを感じる。
昼と夜、2つの顔を持つオルセー美術館を見事に表現したオルセー美術館 I 太陽の手触り/II 月の肌触り。4Kとは全く違う、画の素晴らしさ、凄さは8Kならでは。どちらも素晴らしい8K作品に仕上がっている。
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