1988年にレーザーディスク(LD)で登場した「AKIRA」は、2001年にDVD、2009年にBDとメディアの革新とともにある。2020年4月にリリースされた「AKIRA 4Kリマスターセット」は、4K画質のUHD BDとして登場した。
映像はBDに比べ、輪郭のピントが合い、明瞭な画像。高彩度部分のにじみも大幅に減少している。それ以上にすごい進化を遂げているのが音だ。AKIRA 4Kリマスターセットでは、最先端の音響技術「ハイパーソニック・ペガサス」を採用。これは、音楽監督を務めた芸能山城組の山城祥二氏が開発した新しい音響技法。音楽再現性、表現力がBD時のときとは格段に異なる。
48kHz/24bitから192kHz/24bitにアップコンバートしたBD版を聴いたときも、うるさくないアクションシーンの再現力に驚いたが、今回は生命力が違う。実際に芸能山城組のスタジオで聴かせてもらったが、生々しさ、明瞭さ、広がり感など、1つ1つの音が明瞭でリアリティが圧倒的に向上した。
山城氏は、2000年代にハイレゾをいち早く取り入れ、今回はハイパーソニック・ペガサスという新手法を編み出し、音作りの最先端をいく人物。その「同じことをしたくない」という開発マインドは今回もいかんなく発揮されている。メディアの変遷とともに、AKIRA 4Kリマスターセットは音の進化も体験できる素晴らしいコンテンツに仕上がっている。
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