Zoomも動く。Zoomに加えて、ブラウザーなど文字を読むウィンドウを同時に使っている分には問題ない。だがこのときも、何か入力しようとするとキーボードが開き、使っていたアプリの画面を占有してしまったり、作業のフローを中断してしまったりする。
筆者は何度となくキーボードを開く。書きものをしたりメモをとったりするのが一番の仕事なので、それは当然だ。今のところ、Surface Duoでは、キーボードを開くたびに奇妙なことになる。
Surface Duoのマルチタスクフローのいくつかは、iPadでのマルチタスクを思わせるものがある。画面の下部にある小さなつまみを使って、アプリをどちらかの画面まで移動するか、使っているアプリの上に別のアプリをドラッグしてサイズを調整する。画面の下部にはアプリが6個並んだクイック起動のドックがあって、これも便利なはずだが、筆者はもっと多くのアプリを並べたい。Androidのアプリドロワーからアプリを探すのはやや不便である。
新しいデバイスには新しいソフトウェアが必要だ。そのプラットフォーム向けに新たに開発されたゲームやアプリがあれば、動作の特徴やおもしろい点がすぐに分かる。Surface Duoに欠けているのは、そういう、システムを売り込めるようなアプリだ。Microsoftのコアアプリでさえ、依然としてバグだらけで、Surface Duoでは動きがおかしく、機能も限られる。例えば、アプリ間でテキストはドラッグできるが、画像はドラッグできない。「Surfaceペン」(別売。ぜひ付属してほしい)でメモは書けるが、Android上の汎用的な注釈ツールのようには感じられない。アプリウィンドウのサイズが自動的に変わらないこともある。1画面から2画面への切り替えは、魔法のように一瞬ではなく、ぎこちない。
より小型のSurfaceペンが付属し、「Galaxy Note」のように本体のどこかに収納できるようになっていれば、小さいノートのように感じられるのだろう。Googleのコアの生産性アプリを、Microsoftのコアアプリと同じように使えて、両方を同じように管理できれば、その機能は「Windows」とAndroidの橋渡しになるだろう。もっと高性能で多機能なカメラを搭載していれば、仕事でもチャットでも次世代のビデオ会議ツールになるかもしれない。だが、現時点のSurface Duoは、そのどれにもなっていない。継ぎ目のない大画面にならない点も残念だ。そうなっていれば、映画も鑑賞できる。Surface Duoで映画を見ようと思ったら、真ん中に大きな線が入ってしまう、あるいはどちらのガラス面にも大きなベゼルがあるのを覚悟で見なければならない。これは、一体型の折りたたみ式画面のほうが有利な点だ。
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