Microsoftと電話で話をする合間に、筆者は、米CNETで同僚のScott Stein記者とSurface Duoの傑出した点について語り合った。Stein記者は、Microsoftから送られてきたプロトタイプを手に持ったときの感触が気に入ったと言った。「ずっと2画面デバイスに懐疑的だったので、Surface Duoについてどう感じるのか、少し懸念していた」と同記者。それでも、機能しないプロトタイプを手に取っただけで、「すぐにその感触が大好きになった」のだという。
筆者は、2つのアプリを別々の画面で開けるという点に興味をひかれた。Appleの「iPad Pro」向けアプリの開発者が、うまくやり遂げるのに苦労しているように思える、あの機能だ。本体の真ん中の継ぎ目が邪魔に感じるのではないかと思ったが、iPhoneのノッチにも慣れたし、「Galaxy Fold」のユーザーたちも、折りたたみ画面の折り目が気になることはほとんどないと言っている。
「これは特殊なデバイスで、愛してやまないというようなユーザー層が出てくるだろう」。Technalysis ResearchのアナリストのBob O'Donnell氏は、そう指摘する。O'Donnell氏は、2019年に発売されたサムスンのGalaxy Foldを使用しており、特に画面が大きいおかげで仕事がやりやすく、テキストの表示面積も広くなることから、大いに気に入っていると述べていた。
同氏はまだSurface Duoには触れていないが、1つの画面が折りたたまれるサムスンのデバイスと違って、継ぎ目のヒンジをうっとうしく感じる人もいるかもしれないと危惧している。それに加えて、モバイルデバイスメーカーの京セラと中興通訊(ZTE)はいずれも過去に2画面スマートフォンの開発を試みたが、失敗に終わっているという悪い前例もある。
それでも、Panay氏とSurface Duoのヒンジについて判断を下すのは時期尚早だとO'Donnell氏は考えている。
「Microsoftは賢明で思慮深いので、ユーザーが魅力的だと感じるうまいやり方を考え出すだろう」(O'Donnell氏)
Panay氏は、Microsoftがこの設計に偶然たどり着いたわけではないことを人々に知ってもらいたいと思っている。Surface Duoは「Courier」に似ているが、同プロジェクトを復活させたものでもない。2009年にリークされたCourierは、Microsoftがプロトタイプを作成したものの、結局発売しなかった2画面の生産性タブレットだ。Surface Duoと異なり、Courierは特別なバージョンのWindowsを搭載し、ペンを使っての画面への書き込みが重視されていた。
現在、ほとんどのスマートフォンは同じような外観であり、異端的なスマートフォンは成功を収められていない。MicrosoftがSurface Duoで目指しているのは、そのような時代に、真の新しいものを世に打ち出すことだ。
Microsoftにどのような批判を浴びせようと、Surface Duoがどの競合他社も提供していない類のデバイスであることに変わりはない。それが成功なのか失敗なのかを決めるのは、ユーザーだ。
「モバイルを取り巻く環境に変化が必要であることは分かっている。もっといろいろなことができるはずだ」(Panay氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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