新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが発生している今、多くの組織が職員に在宅勤務を推奨(一部では命令)している。一部の人々、特に開発者(やジャーナリスト)などの知識労働者にとっては、リモートワークはすでに慣れ親しんだものかもしれない。
しかし、そのほかの多くの労働者や組織にとっては、この現状のせいで否応なしに、今回が初めて体験するリモートワークになるだろう。そして、過去に時折在宅勤務をしていた人も含め、ほとんどの人にとって、想定よりも増して、最も長い期間、オフィスとチームのほかのメンバーから離れる事態になるのかもしれない。
英国のウォーリックビジネススクールの人材管理学准教授であるShainaz Firfiray氏は、次のように語った。「組織がリモートワークに関するポリシーを活用できる場合でも、リモートワークに不慣れな従業員が、この働き方に伴うさまざまな問題に対処できるように備えておく必要がある」
「『備え』とは、例えば、経験豊富なリモートワーカーで構成されるサポートネットワークの態勢を作っておき、リモートワークに不慣れな従業員がこの新しい働き方にうまく移行できるように支援する、といったことが考えられる」(同氏)
この在宅勤務期間をすべての関係者にとってより良い体験にするために、職員と管理者の双方にできることはたくさんある。そして、最も効果的なリモートワークの方法をきちんと理解するために、私たちのほとんどよりも頻繁かつ長期的にリモートワークを実践してきた人々の経験に傾聴すべきだろう。
GitLabは先頃、実際にリモートワークをしているか、あるいはそれを認められている3000人のナレッジワーカーを対象に調査を実施した。最初に、朗報をお知らせしよう。ほとんどの回答者は圧倒的に在宅勤務を支持していた。具体的には、90%が友人に在宅勤務を勧めると答え、84%が自分のすべてのタスクをリモートで完遂できると述べた。また、回答者の上司の管理者は、在宅勤務者のチームを管理するために何が必要なのかを理解しているという。
一方で、回答者は在宅勤務に重大なマイナス面があることも認めている。
在宅勤務にどのような問題が生じる可能性があるのかを知っておけば、自分たちはしっかりと準備して、この想定外の在宅勤務期間中にそうした問題にもっとうまく対処できるだろう。回答者たちが挙げた重大な問題のまとめと、それらを回避するためのいくつかのアイデアを以下で紹介していく。
一番多く挙げられていた問題は、気を散らす家の中のさまざまな要因に対処することの難しさで、ほぼ半数(47%)がこれに言及していた。筆者なら、おそらくこれをさらに「作業を中断させる要因」と「気を散らす要因」に分類するだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」