ショートムービーアプリ「TikTok」を運営するByteDanceは12月3日、広告配信プラットフォーム「TikTok Ads」に関するマーケター向けイベント「TikTok Ads Annual Marketing Event 2019」を開催。2019年を振り返るとともに、2020年にローンチされる広告商品を発表した。
TikTok Adsは、2019年1月にローンチされた広告配信プラットフォームだ。冒頭に登壇したTikTok Ads Japan,Head of TikTok Ads Japanの西田真樹氏が最初にアピールしたことは、ByteDanceは機械学習に強いテクノロジーの会社であるということ。
グローバルのプロダクトは「TikTok」「BuzzVideo」「Ulike」「Vigo Video」「Helo」「Babe」などがあるが、TikTok Ads Japanとしては「TikTok」と「BuzzVideo」を取り扱ってきた。そして2019年は、自撮りアプリ「Ulike」、アドネットワーク「Pangle」、クリエイティブ制作ツール「TikTok AdStudio」という3つのサービスも追加した。
TikTokは若い世代を中心に人気のショートムービー共有アプリだ。西田氏は「日本でのローンチから丸2年が経った。1年前はリップシンクやダンスといった動画が人気だったが、現在はユーザーが増え、コンテンツやコミュニティが加速度的に多様化している。2020年も変わらず、多様化が進むと考えている」と述べる。
多様化の例として、教育、ゲーム、スポーツ、グルメなどのジャンルが挙げられた。この1年を振り返ると、教育では2781%、ゲームでは2359%、スポーツでは1059%、グルメは588%増加している。
また、2019年は海外の有名アーティストであるBTS、Will Smith、Ed Sheeranがアカウントを開設。国内では嵐も運用をスタートした。また、横浜市が取り組む「医療の視点」プロジェクトとも連携し、乳がん検診の啓もうに関するキャンペーンでは、1億回を超える再生数を記録したそうだ。
TikTokのグローバルでのダウンロード数は15億回を突破。2019年10月のApp Store、Google Playストアでのダウンロード数も1位となっている(Sensor Tower調べ)。「この勢いで2020年も引き続き進んでいく所存だ」と西田氏はTikTokの展望を述べた。
TikTok Adsが提供する他のプロダクトについても、西田氏は解説した。BuzzVideoはショートムービーアプリで、テーマは「検索いらずで自分好みの動画がサクサク見れる!」。1000万ダウンロードを超える人気で、西田氏によると機械学習のコンテンツマッチングが非常にうまく行われており、視聴が止まらないとの声もあるという。こちらはTikTokよりも上の世代に利用されているとのことだ。
ナチュラルに盛れることで人気の写真撮影アプリUlikeは、「ByteDanceとしてのテクノロジーの総力を結集した写真アプリであり、高品質かつ高機能だ」と西田氏は自信たっぷりに語る。Ulikeは口コミでの認知が広がって人気アプリとなった。「Ulikeにより、女性向け商材や女性ターゲットのマーケティングなど、違ったエンゲージメントが作れる」と、女性向け広告を希望する企業へアピールした。
Pangleは、ByteDanceが提供するアドネットワークだ。西田氏によると、アプリのパブリッシャー中心に利用されており、日本で1500DAUを超えているとのこと。西田氏は「自社もアプリを開発している会社であり、アプリのマーケティングには確固たる自信を持っている。2020年、自社のアプリを活性化したい、もしくはブーストしたいと考えている企業に利用してもらいたい」と語った。
さらに西田氏は、2020年にローンチするプロダクトとして「TikTok Creator Marketplace」を発表した。これはブランドとTikTokクリエイターを直接つなげるプラットフォームだ。「インフルエンサーのすそ野は広がっている。企業のマーケティングにマッチングする人を探す場として有効に機能するのではないか」と西田氏は語った。
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