ソフトバンクの傘下企業で、無人飛行機(UAV)からの通信サービス提供を計画しているHAPSモバイルは、ハワイ上空で同社製UAV「HAWK30」を成層圏飛行させることについての許可を米連邦航空局(FAA)から取得した。
HAWK30は、高度約2万mの成層圏を飛行し、上空から無線通信サービスを提供するためのUAV。成層圏は通常の航空路よりはるかに高高度で、気象変化の影響を受けずに済む。そのため、この種の航空機は、一般の飛行機より長時間にわたって連続飛行し、人工衛星に準じる高度を飛んで飛行機と人工衛星をそれぞれ補完する機能を提供できることから、高高度疑似衛星(High Altitude Pseudo-Satellite:HAPS)とも呼ばれる。
HAPSモバイルがAeroVironmentと共同開発したHAWK30は、ソーラー発電パネルとリチウムイオンバッテリを搭載しており、電力で飛ぶ。翼長は78m、巡航速度は時速110km。数カ月の連続飛行が可能という。
今回の飛行許可は、HAPSモバイルがアラスカ大学およびハワイ大学と連携して取得。成層圏での試験飛行は、2019年度中に実施する計画。
HAPSのコンセプトビデオ(出典:HAPSモバイル/YouTube)
なお、同様の通信サービス提供用HAPSは、かつてFacebookが、現在Airbusも開発。また、Google兄弟会社のLoonは、成層圏を飛ぶ気球でのサービス提供を目指している。
ちなみに、HAPSモバイルはLoonと戦略的提携関係にある。
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