Googleの兄弟会社で、気球によるインターネット接続サービス提供を目指すLoonは、成層圏飛行を試験してきた気球の飛行時間がのべ100万時間超になったと発表した。総移動距離は4000万km弱におよび、地球1000周分または月旅行100往復分に相当するという。
Loonは、成層圏を飛行する気球からインターネット接続サービスの提供を目指している。通信インフラの敷設が困難な地域でもインターネットを利用できるようにするほか、災害被災地での通信手段提供も想定している。たとえば、地震に見舞われたペルーでの実績がある。
気球は、高度5万フィート(約1万5240m)から7万フィート(約2万1336m)の上空を風に乗って飛ぶ。移動は風頼みだが、単に風に流されるのではなく、風船に入れる空気の量を調整することで高度を変え、適切な方向に吹く風を利用して目的地へ向かったり、特定の地域にとどまったりする。
最近の例では、2018年11月18日にプエルトリコから出発したルーンの気球が18万km以上飛行し、成層圏に223日滞空することに成功した。この気球は、世界1周したうえで、南アメリカ沖上空の定位置に140日間滞空したそうだ。
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