Facebookの最高経営責任者(CEO)を務めるMark Zuckerberg氏は、Facebookを立ち上げた際にグローバル企業を築くつもりはなかったと語る。だが、創業15周年を間近に控えた今、創業した巨大企業の正当性を主張している状況だ。
米国時間1月24日にThe Wall Street Journalに掲載された寄稿文で、Zuckerberg氏は「Facebookに関する事実」について説明しようとした。特に、Facebookのプラットフォームで最も議論を呼ぶ要素である広告とデータプライバシーに関する事実だ。
Zuckerberg氏は、Facebookのビジネスモデルについてユーザーからたびたび寄せられる質問や懸念に回答を示し、「Facebookの運営方針を説明」しようとした。
まずZuckerberg氏は、広告によってFacebookを無料で継続できるということについて語った。
同氏は、「すべての人にサービスを届けようとするなら、誰にとっても手頃なサービスにする必要がある。そのための最善の方法は、サービスを無料で提供することであり、広告によって可能になる」と述べている。
だが真の疑問はそうした広告をどのように表示しているかということだ。Zuckerberg氏は広告ターゲティングの方針について、ユーザーは関連性のある広告を求めているため、Facebookは「ユーザーの関心を理解する」必要があると述べた。さらにユーザーは個人情報がどのように利用されるのかを明確に知り、管理することができるという。
Zuckerberg氏は、「ユーザーの好きなページやクリックしているページなどのシグナルに基づいてカテゴリを作っている。(中略)そしてそのカテゴリの広告を表示するよう広告主に求めている」と述べた。「ユーザーは、広告を表示するために当社がどの情報を使用するかを管理し、どの広告主に対してもリーチをブロックできる」(Zuckerberg氏)
またZuckerberg氏は、Facebookの広告モデルの「複雑さ」がさらに多くの懸念を招いてきたと述べている。同社がユーザーのデータを販売しているのではないか、あるいは議論を引き起こすようなコンテンツを意図的にサイトに残し、「エンゲージメントを高めようと」しているのではないかといった懸念だ。
Zuckerberg氏はこれらの懸念についても答えを示した。「当社はユーザーのデータを売っていない。それでも、売っていると何度も報じられてきた」と繰り返し、「クリックベイトなどの安っぽい手法は、短期的にエンゲージメントを高めるかもしれないが、われわれがこれを意図的に表示するというのは馬鹿げている。人々が求めているものではないためだ」と述べた。
2018年のスキャンダルを2019年に持ち越している状況で、Facebookの「悩ましき十代」はまだ終わらないのかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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