Rubin 私が最初にCESに足を運び始めた頃は、大手テクノロジ企業がほとんど参加していないことが気になりましたね。
Nieva 私もそう思います。サムスンは常にCESで大きな話題を提供してきましたが、GoogleやAmazon、Appleは自社のイベントに集中することがほとんどでしたからね。今から3年前、私が取材していた企業たちは、ここではほとんど存在感がなく、一番ビッグなインタビューの相手といえば、企業幹部ではなく、元マフィアのヒットマンでしたよ。
Rubin Googleがこの2年間、CESへの参加を決めたのは称賛に値することだ、と言わざるを得ませんね。
Nieva 確かに。それまで、LGやHTCのようなパートナー企業がいろいろなことを発表する一方で、Googleはある意味で傍観していましたから。ですが、Googleが2016年にGoogleアシスタントを発表してから、そのすべてが変わり始めました。そして去年、彼らは全力を注ぎ、今年はさらに規模を拡大させています。CESでのマーケティングにいくら費やしたのか、私はGoogleに尋ねているんですが、まだ答えは得られていません。今年の同社のブースはまるで、ラスベガス・コンベンション・センターの外にある街のブロックかのようでした。「イッツ・ア・スモールワールド」みたいな乗り物までありましたし。
Rubin でも、巨大なブースがあるからといって、「Best of CES」賞を与える理由になると思いますか?それは、どれだけの資金を投じられるか、という問題にすぎませんよね。AmazonはGoogleに比べるとブースは小規模で数も少なかったですが、ラスベガス・コンベンション・センターでの自動車分野やサンズエキスポ&コンベンションセンターの会場など、あらゆるところに顔を出しているように思えました。それが今回のBest of CESの決め手になるとは思いませんが、この2年間で誰がCESで「勝っていた」のかを考えると、Alexaが圧倒していたことから、Amazonが明白な勝者でしょう。
Nieva 「あらゆるところ」ということについて話すなら、Googleは頭からつま先まで白ずくめの姿で、おかしな帽子をかぶった大勢のスタッフをショー会場のブースに配置していましたよ。ラスベガス・コンベンション・センターやサンズエキスポ&コンベンションセンターで数歩歩けば、スタッフの1人が必ず視界に入ってきました。
Rubin 確かに、それは事実です。でも、実際のテクノロジについてはどうでしょう。Amazonはレノボの「Smart Tab」タブレット/スマートディスプレイ、Fordの新しい車載インフォテインメントシステム、さらにはVuzixのスマートグラスなど、Alexa関連の新しいパートナーシップを多数発表しました。Alexa以外でも、Amazonの「Ring」ホームセキュリティチームは、アパートのドアベル用の新しいスマートカメラと動体検知式の屋外照明を披露しています。さらに、家屋内配達およびキーレスエントリーサービスの「Key by Amazon」では、ガレージ内配達と「Key for Business」も発表しました。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」