AppleはQualcommの4G LTEプロセッサを最新型「iPhone」に採用したいと考えていたが、Qualcommが販売しようとしなかったという。Appleの最高執行責任者(COO)が米国時間1月14日に証言した。
そのことが、Appleの5G移行スピードに影響を与えた可能性もある。
Qualcommは、「iPhone 7」や「iPhone 7 Plus」を含む旧型iPhone用のチップを引き続きAppleに供給していると、AppleのCOOであるJeff Williams氏は14日、米連邦取引委員会(FTC)がQualcommを提訴した裁判で証言した。しかし、特許をめぐる両社の係争が始まった後に設計された最新型iPhoneについては、QualcommはAppleへのチップ供給を拒んだと同氏は述べた。また、Qualcommの特許技術を使用するためにAppleが支払うiPhone1台につき7.5ドル(約810円)というロイヤルティは高すぎると、Williams氏は考えている。
「(AppleがQualcommを提訴した)あの時期以降は、新規設計をQualcommにサポートしてもらえなくなった」「それは困難をもたらした」とWilliams氏は述べた。
FTCは、Qualcommがワイヤレスチップ市場を独占し、Appleなどの顧客に対して自社と独占契約を結び、自社技術に高額なライセンス料を支払うように強要しているとして訴えている。FTCによると、QualcommはAppleに対し、自社チップをiPhoneに使用する代わりに、自社技術に対するライセンス料を支払うことを強要したという。この裁判は、カリフォルニア州サンノゼにある米地方裁判所で、1月4日に始まった。
Appleは、iPhoneの頭脳となるアプリケーションプロセッサを独自に開発しているが、ネットワーク接続にはサードパーティー製のチップを採用している。
次期iPhoneでもネットワーク接続にはIntel製チップのみが採用されるとみられており、それによりAppleの5G対応スマートフォン市場への参入が遅れる可能性がある。2019年のホリデーシーズンまでに、米国の主要「Android」端末ベンダーが5G対応スマートフォンを発売する見込みであるのに対し、Intelの5Gモデムは2020年までスマートフォン向けに提供されない見込みだからだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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