Facebookのスキャンダルを聞かない週はない。
The New York Times(NYT)の米国時間12月18日夜の報道で、Facebookの災難はまた膨らんだ。FacebookがNetflix、Spotify、Microsoftなどのテクノロジ大手に対しては、以前公表したよりも広範なユーザーの個人情報へのアクセスを許していたと報じたのだ。その中でNYT は、幾つかの企業は「ユーザーのプライベートなメッセージを読み、書き、削除できた」としている。
Facebookとのこうした取引によって、パートナー企業が販売するサービスはより魅力的になる。一方Facebookは、これによりユーザー拡大と広告収入増を目指している。NYT によると、2013年にはこの取引の提携相手があまりにも増えてしまい、担当者が状況を把握できなくなっていたという。そこで、Facebookはどのパートナーにデータへのアクセスを許可しているかを追跡し、アクセスの可否を設定できるツールを構築したと、この記事は報じている。
記事では、Facebookにとってユーザーデータの価値がいかに高いかを強調している。Facebookは広告を表示することで数十億ドルをかせいでいる。また、世界最大のソーシャルネットワークサービスであるFacebookがユーザーに対し、他社と共有しているデータと、そのデータがどのように使われているかについて、ユーザーに十分に説明しているかという疑問を呈している。Facebookは公式ブログで、テクノロジ企業にユーザーデータへのアクセスを与えていたことは認めたが、それがユーザーの許可なく行われたという指摘は否定した。Netflixをはじめとする数社は、Facebookユーザーのプライベートなメッセージにアクセスしていないし、データへのアクセスを要求してもいないと述べた。
そして、12月19日、ワシントンDCのKarl Racine司法長官が、プライバシーを怠ったとしてFacebookを提訴したと発表した。
Facebookは、最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏がハーバード大学の学生寮で14年前に立ち上げて以来の、最大のピンチに直面している。
Facebookは現在、データ不正流用スキャンダル、フェイクニュース拡散、さらにミャンマーでの虐殺を助長したとされる問題と戦っている。
内部にも問題を抱えている。同社の幹部チームは、選挙への他国の介入やデータプライバシーの懸念などを含む一連のスキャンダルへの対応について、厳しい追及を受けている。
ソーシャルメディアの巨人であるFacebookを揺るがせた主なスキャンダルをここにまとめておく。
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