Appleはスマートスピーカの発売で他社に後れを取ったが、その影響が結果に現れているようだ。
市場調査企業Consumer Intelligence Research Partners(CIRP)が米国時間8月2日に公開したレポートによると、6月末時点でスマートスピーカを使用する米国のユーザーのうち、「HomePod」を所有する人の割合はわずか6%だったという。「Amazon Echo」は70%で首位を維持し、「Google Home」は24%で第2位だった。米国で使用されているスマートスピーカの台数は5000万台に達した。
Appleは2月初旬、Amazonの「Alexa」対応「Echo」デバイスや、「Google Assistant」搭載の「Google Home」に対抗する製品となる、「Siri」搭載のスマートスピーカHomePodを発売した。しかし、AmazonとGoogleはいずれも50ドルのスピーカを提供しているが、Appleが販売するのは349ドルのバージョンのみだ。Amazon Echoは2014年、Google Homeは2016年に発売されている。
価格設定が高く、市場参入が遅かったことが、HomePodの可能性を抑えるとみられていたが、これまでのところ予想通りの展開のようだ。しかし業界観測筋らは、Appleには忠実なファン層が存在することや、Appleが自社製品に高額な価格設定ができることなどから、この市場でAppleの存在を無視できないととらえているようだ。
CIRPの共同創設者であるJosh Lowitz氏は、Appleが保有するスマートスピーカ市場のシェアは「今は小さいが有意義」なものだと述べた。「AmazonとGoogleの両社からわずかな市場シェアを奪っている」(Lowitz氏)
HomePodは発売から数カ月であり、市場シェアを維持し続けられるか、あるいは、AmazonとGoogleによって締め出されるかを判断するのはまだ難しい。小型で安価なバージョンのHomePodが登場すれば、低価格の競合製品に対する競争力を強化できる可能性もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」