生活必需品となったスマートフォンやスマートウォッチのバッテリが空になると困るので、外出時に予備のバッテリを携帯する人は多いだろう。一方、ワイヤレス充電規格Qiに対応した充電サービスを提供しているカフェのような場所も増え、Qi充電可能なデバイスのユーザーはモバイルバッテリを持ち歩かないで済ませられる。
これに対し、AppleはQiなどのワイヤレス充電技術を柔軟に活用する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間7月26日に「INDUCTIVE CHARGING BETWEEN ELECTRONIC DEVICES」(公開特許番号「US 2018/0212455 A1」)として公開された。出願日は2018年3月19日。
この特許は、携帯可能なデバイスを、ワイヤレス充電に対応させるのだが、動作モード切り替えで給電側としても受電側としても機能する技術を説明したもの。この技術を実装すれば、バッテリ残量に余裕のあるモバイルデバイスから、別のモバイルデバイスへ充電する、といった使い方が可能になる。具体的なデバイスとしては、スマートフォンやタブレット、スマートウォッチ、ノートPCが想定されている。
一般的に、ノートPCやタブレットのようなデバイスはバッテリ容量が大きく、スマートフォンやスマートウォッチのバッテリは小さい。この特許は、後者のバッテリが切れそうになったら、前者のバッテリを利用しよう、という発想である。たとえば、普段は自宅などでQi充電しているタブレットだが、外出先ではこれをスマートフォンやスマートウォッチ用のQi充電台に使うわけだ。
ノートPCやタブレットなど面積の広いデバイスは、複数の充電ポイントを設ければ、スマートフォンとスマートウォッチを同時に充電する、といった使い方もできる。ノートPCの場合、使用中はパームレスト部で別のデバイスを充電し、使っていないときは画面を閉じてより多くのデバイスを背面カバー上で同時に充電する、というアイデアもある。
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