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「ACT2ではなく、レクイエムッ!」--ジョジョスマホ「JOJO L-02K」開発陣に2万5000字インタビュー - (page 8)

藤井涼 (編集部)2018年03月26日 13時30分
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鹿島氏 : ほかには、アプリアイコンも各部のテーマごとにカスタムしています。たとえば、第8部のメールアイコン。これ何だか分かります?

——手紙......もしかして、定助に手紙を渡してくるあのユニフォーム姿の少年の?

津田氏 : そうです、ドロミテの青いサンゴ礁。常敏兄さんからのお届けものです(笑)。ジョジョリオンは道具がたくさん出てくるので選びやすいんですけれども、どうしても最適なアイコンがない部もあるんですよね。なので、第3部のメールアイコンは、もはやメールではないというツッコミはありつつも領収書。“ツケの領収書”(第3部・空条承太郎のセリフ)です。


第8部のメールアイコンは、少年を通じて常敏から定助に届けられた手紙

鹿島氏 : 第2部のカメラアイコンもかなりひねっています。カメラにあまり心当たりがなくて何かないかなぁと思ったら、ありました。シーザーの「シャボン・レンズ」です(笑)。“写真のフィルムだ!まっ黒に感光しろ!”(第2部・シーザー・ツェペリのセリフ)ということですね。

——すばらしい、ジョセフ並の発想の転換ですね!

鹿島氏 : このほかにも、使い方のナビが「ペイズリー・パーク」(第8部・広瀬康穂のスタンド)だったり、アプリの削除が「ザ・ハンド」(第4部・虹村億泰のスタンド)だったりしますし、JOJO時計はジョジョにちなんだ日付になると、特別なイラストが現れます。それと、dカードアプリではしげちー(第4部・矢安宮重清)が登場します。やっぱりポイントと言えばしげちーですよね(笑)。

——すべてのジョジョ要素を見つけ出すのは困難ですね......。ほかにも隠し要素はあるのでしょうか。

津田氏 : 僕らはジョジョの奇妙な冒険という作品の、日常の中で何が起こるか分からないサスペンス感みたいなところに、エンターテインメント性や魅力を感じていて、そういった温度感を端末にも盛り込みたいと思っていました。なので、隠し機能やコマンドみたいなものも中にはあるんですけれども、「これが隠し機能ですよ」という言い方はしていません。ここで何も起きないのはジョジョらしくないよね、という要素を端末全体に散りばめているので、隠しているつもりはないんだけれど、人によっては一生見ることのない画面もあるかもしれません。

鹿島氏 : ゆっくり操作すると気づくとか。まさに先ほどの壁紙のキャラクターの色が変わる演出などは、そういうコンセプトから生まれたところもありますね。

津田氏 : やっぱり、端末を使い始めて2年目に入っても初めて見る画面があったりすると嬉しいじゃないですか。そういう意味でも、長く使っていただける端末だと思っていますし、そこを目指しましたね。


ファイルマネージャーの色は完全版コミックス「JoJonium」と統一

——デザイン、機能、スペック、すべてにおいてお2人の並々ならぬ熱意を感じました。1人の利用者として“感謝いたします”(第7部・リンゴォ・ロードアゲインのセリフ)。ところで、今回の端末は前モデルよりも5000台少ない1万台での販売になりましたが、その理由は。また、一定額を月額料金から割引く「月々サポート」の適用外となっていることも、「試される信仰心」と話題になりました。

津田氏 : まず台数のお話からすると、先程お話したようにスマートフォンを取り巻く状況の変化もあり、コラボモデル自体を多数販売することが難しくなっているので、どうしても台数は減らさなくてはいけなかったという前提があります。

 また、逆にいえば少ない台数でこれだけ作り込もうとすると、そこは純粋にコストに跳ね返ってくるところがありました。たとえば、もっと価格帯の低い機種をベースに商品化する案もあったと思うんですけれども、そうすると今回のようなボリューミーなコンテンツは実現できなかったと思います。やはり、端末自体の高級感だったり、長く使っていただける一歩先いくスペック、荒木先生の原画を最大限楽しめる表現力、そういったところで妥協ができなかったところがあり、より深い作り込みをすることで高価格帯の端末になってしまったということですね。ただ、ドコモとしても決して儲かる商品ではないというところと、今回のような販売方法でも、価値を認めていただいて手にとっていただけるのであれば、それはとても意義があるのかなと思います。

全国各地で体験会--丸1日参加した猛者も

——今回は仙台、大阪、東京でファン向けの体験会が開催されましたが、どのような方が来場したのでしょう。

津田氏 : ちゃんと統計をとっていないのですが、予約をしたんだけれどもちゃんと自分の目で確かめたいという方や、買おうかどうか迷っていてどんな端末なのかとくと拝見してやろうという方などにお越しいただきましたね。


3月21日に東京・渋谷のタワーレコードで開催された体験会では、端末が原画のように展示された

——私も東京の体験会に参加しましたが、来場者の8割近くが女性だったのが意外でした。

津田氏 : そうですね、昔からジョジョが好きな者としての感覚としては、以前はやっぱり男性が多かったイメージがあるのですが、アニメの効果もあってすごく女性のファンの方が増えている、あるいはジョジョのファンであるということを公言されるようになってきているのかなと受け止めています。体験会にいらっしゃった方とお話していても、第5部のキャラクターが好きという方が多くて、やはり第5部からセクシャルというかファッショナブルな表現をするようになったので、そういうところが女性ファンの心を掴んでいるのかなと思っています。なので、今回のキービジュアルが第5部だったところも影響しているのかなと思いますね。スマートフォンの端末自体も、どちらかというと男性の方が好きな方が多くて、女性の方に新しい機種に興味を持っていただく機会ってあまりないんですけれども、ジョジョスマホを通じて全く違う客層の方に触っていただけるのは嬉しいですね。


東京の体験会の日は雪にも関わらず、朝から多くの来場者が駆けつけた

鹿島氏 : 僕は結構ジョジョのイベントは全方位的に参加する方なんですが、特にアニメのイベントは女性がとても多いですよね。好きな声優の方が出演されているということもあると思うんですけども、ファン層は確実に広がってきていると感じますね。驚いたのが、会場に設置しているコメントボードに「まだ8歳だけどジョジョスマホがほしい」という書き込みがあって、そんなに小さくてもジョジョが好きなんだなど。30周年ということを考えれば、親子で楽しめるコンテンツになってきているんだなと思います。

——体験会の来場者の反応はいかがでしたか。

津田氏 : どの会場でも朝からたくさんの方にご来場いただき、本当にありがたいです。特に、大阪では朝から終わりの時間までいらっしゃった方もいました。これまで大阪でジョジョのイベント自体があまり開催されてこなかったこともあってか、会場では大阪のファン同士の出会いや交流が始まったりして。それはそれで僕らもやって良かったなと思いましたし、こういうことが生まれるところに商品を企画した意味があるなと思いますね。コミュニケーションをテーマにしていたので、ファン同士をつなげたり、盛り上がってほしいという願いがあって、イベントという形ですけどある意味実現できたなと思います。


当日は津田氏と鹿島氏が説明員を務めた

ジョジョスマホ第3弾の可能性は?

——いつまでもこのインタビューを続けていたいので名残惜しいですが、そろそろ締めということで、最後に端末の購入者やジョジョファンに向けてメッセージをお願いします。

津田氏 : 繰り返しになりますが、この端末を企画するにあたっては、“何よりも困難で幸運なくしては近づけない道のりだった”(第5部・ブローノ・ブチャラティのセリフ)と思います。われわれも、“金やちやほやされるために”(第4部・岸辺露伴のセリフ)この端末を企画しているわけではなく、むしろ社内的にはこういったことをやることでビジネスになるのかという疑念もある中で、かなり無理を通してきたところがあります。なので、こういう形でジョジョのスマートフォンを通じて盛り上がっていただいたり、話題にしていただいたりする状況を見ると、非常に勇気づけられるというか、やってきたことが間違いではなかったのかなと思います。今後も“終わりのないのが終わり”(第5部・ジョルノ・ジョバァーナのセリフ)がジョジョスマホです。発売後もアニーバーサリイヤーはまだまだ続きますので、この流れに乗って引き続き盛り上げていきたいと思いますので、ぜひご愛好をよろしくお願いいたします。

鹿島氏 : 僕がこの端末を作るときに意識したのが、ジョジョ自体が常にしているチャレンジと同じようなチャレンジを自分にも課すということです。ジョジョって継承されていく物語でありながら、各部ごとに違うテーマが内包されていると思っていて、単純に過去の良かった機能だけをブラッシュアップするのではなく、そこに加えて新たな機能、たとえば擬音モードみたいなものをいろいろと検討したところはありますね。

 なので、漫画でもアニメでも、ジョジョに興味があったり、好きな方にはぜひ手にとっていただきたい端末だと思います。荒木先生の描き下ろしイラストを眺めるために飾っておくという楽しみ方ももちろんあるのですが、今回はがっつり使い倒していただきたいという思いがすごく強いですね。テーマは何度もお伝えしていますがコミュニケーションですので、SNSで使えるような機能も盛りだくさんに入れていますし、コンテンツも相当入っています。そういうものを駆使して、ジョジョに対する熱い思いを語り合ってほしいと思います。


——第3弾のジョジョスマホも期待していいのでしょうか?

鹿島氏 : 個人的にはもちろんチャンスがあれば、35周年、40周年と今後のアニバーサリーイヤーのタイミングで何かしらのコラボレーションをしていきたいという気持ちは常に持ち続けていますね。ただ、国立新美術館で原画展が開催されたりと、ジョジョ自体の知名度や人気が年々増しているので、そこに対してどういうコラボレーションができるのかということは、その時々で考えていかなければいけないと思っています。それはスマートフォンに限らず、場合によってはアプリかもしれないですし、もっと別のアプローチかもしれません。ただ、何かしら関わっていければ嬉しいですね。

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