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「ACT2ではなく、レクイエムッ!」--ジョジョスマホ「JOJO L-02K」開発陣に2万5000字インタビュー - (page 3)

藤井涼 (編集部)2018年03月26日 13時30分
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 やはり今のスマートフォンの利用シーンから考えてみても、搭載されたコンテンツをただ楽しむだけではなくて、SNSを使って情報を発信したりシェアしたりする使い方が一般的だと思うので、そういうことがそのまま実用的であるという考え方を持っています。たとえば、前モデルの「F-MEGA」のようなゲームアプリを期待されていた方もいると思うのですが、どちらかといえばもっと日常的に使える機能に特化していく、これがすなわちコミュニケーションというところに帰着したという感じですね。

 特にゲーム系のアプリはどうしても、だんだんとやらなくなっていきますよね。前モデルが発売された当時は、ジョジョのスマホゲーム自体がなかったんです。ですが、そのあといろいろとリリースされたので、利用者もそちら側にシフトしていきました。そこにはやっぱり境界線があって、スマートフォン自体でやらなくてもいいものなのかなと思えてきて、どちらかというと、もう少し実用的に使えるものや、普段使うアプリの中にじわりとジョジョが滲み出るみたいな方向性にしようと考えました。


前モデルの「L-06D JOJO」に搭載されていたゲームアプリ「F-MEGA」

——もちろん、私も前モデルは買いましたが、確かに日常使いというよりは、ジョジョ好きの人に対して自慢したくなるようなコンテンツや機能が中心でしたよね。

鹿島氏 : 前モデルは形状も特殊だったし、作り手としてもミュージシャンのファーストアルバムみたいな感じで、やりたいことや使いたいコンテンツをひたすら詰め込むという思想でしたよね。天気だったらウェザーリポート(第6部に登場する天候を操るキャラクター)しかないよねみたいな感じで、足し算に次ぐ足し算みたいなことをやっていたんですけども、今回は逆に引き算もある程度は必要という考え方で、ホーム画面やウィジェットも工夫しました。

津田氏 : 企画の初期段階でよく言っていたのが、セカンドアルバム理論というものです。ファーストアルバムは初期衝動の塊だから、誰が見ても納得するファンならではのコンテンツをとにかく入れていく感じでしたが、セカンドで同じことをやっても、そこには同じような驚きしかないよねと。全く違うアプローチをしなければいけないし、そうでなければジョジョらしくないという議論には、かなり時間をかけましたね。

鹿島氏 : そういう意味では、前モデルはそこまでしっかりとしたコンセプトを用意していたわけではなくて、とにかくやりたいコンテンツをたくさんノートに書いて、できるだけ全部やってくださいという言い方をしていたんです。当時は舞い上がってましたからね、今もですけど(笑)。なので、今回コミュニケーションというコンセプトに基づいた時に、どういう機能がいいんだろうと考えました。コミュニケーションの形にもいろいろあると思うんですよ。メールもそうですし、カメラで撮影することもコミュニケーションなんですよね。

 それから、あとでご紹介するスティール・ボール・ランの歩数計アプリでは、ちょっと異質なコミュケーションというか、同じ端末同士がすれ違うとアクションが起こります。ジョジョには、スタンド能力を持っている人同士が、偶然なんですけどもよく出会ってしまう、“スタンド使い同士は引かれ合う”という設定がありますが、それをなんとかアプリで再現する方法はないかと検討した結果、生まれたコンテンツです。そういう形で、いろいろなコミニケーションの姿をジョジョならではのコンテンツに置き換えていきました。

津田氏 : 先ほど画面サイズの話がありましたが、今回のモデルは6インチのV30+をベースにしているので、縦長ではあるのですが、電子書籍を表示した時にはむしろ前モデルよりも大きな解像度で読めるようになっていて、それでいて片手で持ちやすい形状になっています。さらに、約158gと非常に軽いので、実用性とか日常的に使っていただけるというところに加えて、あらゆる生活の接点の中でジョジョを感じていただきたいというコンセプトに、結果的に最適なものになったと思っています。


電子書籍を表示した際の前モデル(右)との比較

——つい勝手に、豆銑礼(第8部のキャラクター)の「ロマノフ」が作れるレシピアプリなんかを期待してしまっていましたが、コンセプトを大幅に変えていたんですね。まさにジョジョの部が変わった時のように、第1弾と第2弾でコンテンツや使い心地も全く違う驚きや喜びを感じられそうです。

津田氏 : そう感じていただけると嬉しいですね。

鹿島氏 : 僕らの中では、「ACT2ではなく、レクイエムだッ!」(作中に登場するスタンドの進化の違い。「ACT」は数が増すごとに徐々にパワーアップしていくが、「レクイエム」は外見・能力ともにより強力な段階へと進化する)とずっと言っていますね。

“意外!”だった荒木氏による描き下ろしイラスト

——コンセプトについておうかがいしたところで、いよいよ端末についても触れていきましょう。やはり最初に目に入るのは、箱に描かれた荒木先生による第5部の描き下ろしイラストと、本体背面のゴールド・エクスペリエンスのエンブレムですよね。

鹿島氏 : 依頼の方法は前回とほば同じで、キービジュアルとなる壁紙としてフルカラーのイラスト1枚と、背面のデザイン1枚です。前回もそうでしたが、イラストが届いた瞬間の「きた!」という感動が大きかったですね。

 時系列的には、やはり背面の方がハードウェアの調整に時間がかかるので、まず背面のイラストを先にいただきました。ただ、背面はまだ筐体の素材がどのようなものになるのか分からなかったので、前モデルの空条徐倫のように、コミックスの話と話の間に描かれているラフスケッチのようなテイストでお願いしますとリクエストをさせていただいたんですけれども、途中で荒木先生側からエンブレムにしたいという要望をいただいたので、もちろんそれでお願いしますとお伝えしました。エンブレムと聞くと、各部ごとに描かれているものがすでにあるので、誰かキャラクターにフィーチャーした新しいエンブレムになるのかなみたいな話をしていたんですけれども、まさかのスタンドで驚きましたね。


背面のゴールド・エクスペリエンスのエンブレムが印象的

前モデル(右)では第6部の空条徐倫が描かれていた

津田氏 : ハードウェアの情報が出てきた時に、大きさはこれくらいで、カメラや指紋センサはこのあたりに配置されますみたいな情報をお伝えした中で、きっと先生の中でインスピレーションがおありだったと思うんですけれども、結果的にはすごくシンメトリーなデザインで、エンブレムのサイズとか位置も細かく指定をいただいたので、すごくマッチするデザインに仕上がりました。

鹿島氏 : 端末のカラーについては、V30+でラインアップされているカラーに加えて、グローバルではブルーとパープルがありました。ただ、前回のジョジョスマホがホワイトだったこともあって、特別にホワイトのカラーもサンプルとして用意してもらっていたんですね。各カラーを先生にお見せして、どのカラーがご希望かをおうかがいして、最終的にホワイトになりました。

津田氏 : そのホワイトはグローバルにも存在しない唯一のカラーですし、前回と同じ配色といいつつも全く違うインプレッションですよね。今回はガラス面があって高級感が増していますし、ミラー調のプリントについても前回以上に輝きのある仕上がりになっています。背景部分も細かく見ていただくとマイクロパターンが印刷されていて、ちょっと角度を変えると煌めいて見えたりとか。先生にも面白いねというコメントをいただけて、この配色が良いというご指定をいただきました。サイドフレームも別注です。シルバーのモデルがあって、そちらは結構キラキラなフレームなんですけども、主役はあくまでも背面のエンブレムなのでちょっとホワイトになじませる形でマッドな質感にしています。

——ホワイトカラーにエンブレムがよくなじむということですね。

鹿島氏 : “実に!なじむ”(第3部・DIOのセリフ)ということです。

——続いて、壁紙や箱に描かれたキービジュアルイラストです。これだけでも、端末を手に入れる価値がありますよね。複製原画が出たら即買いますよ。

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