富士通は5月8日、マーケティング領域でのAI活用を加速する「ビッグデータ分析基盤マーケティングAIコンテナ」の機能を強化したと発表した。
ビッグデータ分析基盤マーケティングAIコンテナは、同社の「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc」で展開するデジタルマーケティング体系「FUJITSU Digital Marketing Platform CX360」のデータ統合基盤「eXperience Data Platform」(XDP)を構成する要素のひとつ。データキュレーションサービスのノウハウを生かした分析環境を企業に提供する。
また、データキュレーションサービスで顧客向けに作成した高度分析ロジックをそのまま実行できるため、PoC・仮説検証の結果を最小限の導入コストでビジネスに活用できるという。
今回の機能強化では、データサイエンティストによる分析環境のほか、Pythonに含まれる700以上の分析用パッケージを含めた分析用オープンソースソフトウェアを同社がサポートする。さらに、Dockerで仮想化されるコンテナや、Dockerfileを使った情報の一元管理により、ノウハウの維持や継承するためのコストが削減できるという。
Dockerが使える環境ならどこでも同じ環境を構築できるため、SaaS形式での提供だけでなく、顧客のデータセンタやオンプレミス、パブリッククラウド環境に分析基盤を構築できるという。さらに、構築時間を従来の10分の1に短縮でき、小規模スタートで柔軟に拡張したいというニーズにも応えられるようにしている。
なお、ビッグデータ分析基盤マーケティングAIコンテナは、関西電力のウェブサイト「はぴeみる電」の生活リズム通知サービス「はぴeまもるくん」の推定ロジック分析基盤に採用されており、推定ロジックの学習・構築・更新・実行など、分析ロジックの活用に必要な機能をワンストップで提供している。同社ではこの技術を応用し、「eXperience Data Platform」や情報システム基盤への実装を進める。
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