電通は4月19日、同社が運営する電子雑誌業務支援システム「Magaport(マガポート)」の新サービスとして、紙の雑誌を想定して作られた誌面PDFデータをテキストや画像単位のマイクロコンテンツに自動変換し、企業のオウンドメディア、ニュースサイト、電子書店などへの配信を可能とする「マガポート記事サービス」を発表した。
同サービスは、Magaportの運営で協業している富士山マガジンサービスが開発したマイクロコンテンツ生成・管理システム「fujisan 記事抽出システム」を独占的に活用することで実現。富士山マガジンサービスが開発した最新のAI技術を導入することで、記事データを各種電子媒体で広く扱えるデータ形式に自動変換することを可能にした。
また、すでにMagaportを利用して電子雑誌を発行する出版社にとっては、同サービスを追加することで、これまで通り誌面PDFデータを入稿するだけでテキスト・画像・文字サイズ・色・レイアウトなどを変換してマイクロコンテンツ化できる。これにより、雑誌発のコンテンツビジネス拡大のほか、記事データの多方面での利活用が進み、出版社にとっての収益機会の拡大にもつながるとしている。
電通では、キュレーションメディアなどによる虚偽報道が社会問題化したことを受け、あらためて雑誌出版社の事実確認にもとづく責任編集記事への信頼や期待が高まっていると指摘。しかし、紙媒体用に作成された記事データをニュースサイトやアプリ、企業ウェブサイトなどで活用しようとしても、編集可能なデータの変換に大きな労力とコストが発生してしまう課題があったという。
電通と富士山マガジンサービスは、同サービスの活用を進め、記事単位の閲覧情報にもとづいたターゲット設定などによる広告テクノロジ商品の開発、自然言語処理技術にもとづく要約など、ウェブ配信に適した自動編集機能の開発、記事検索やレコメンデーションに関するサービスの提供といった、新たなビジネス展開を推進する。
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