サイバーエージェントでアドテクノロジ領域の開発を手がけるアドテクスタジオは3月27日、AIをアドテクノロジに活用するための研究組織「AI Lab(エーアイ ラボ)」において、大阪大学と産学連携し、先端知能システムの共同研究講座を4月1日に発足すると発表した。
サイバーエージェントでは、「人との対話を通じて調和的に接客・集客ができる対話エージェント」の活用が、企業のマーケティング活動の中で今後重要になると考え、対話接客の研究を実施。AI Labでは、人と社会において調和的に関わることができる、ロボットを含めた対話エージェントの基礎技術の確立と、人の持つ対話能力に関する科学的な知見の獲得を目指し、大阪大学基礎工学研究科教授の石黒浩氏と共同研究講座を発足した。
この取り組みでは、対話エージェントの実現に向け、メッセージプラットフォームでの複数エージェント対話および選択式対話の研究をはじめ、接客エージェントのキャラクタ・個性付け、研究の音声対話への拡張、店舗接客における物理的なロボットなど、主に4つの分野で研究を進めるという。
また、納得感を生む接客の原理・ストーリーの確立や、実店舗に訪れたユーザーに合わせたロボット接客など、人と人がこれまで対話的に実施してきた営みを理論として昇華させ、チャットボットやロボットと人とが調和的に共存できる世界の実現を目指すという。
AI Labは設立以来、AI研究技術に関して実用化に積極的な研究室との産学連携を進めており、これまで東京大学、米イェール大学、東京工業大学、理化学研究所など複数の機関と産学連携している。今回の大阪大学を含め、計8つの機関と各AI分野において研究することで、今後も企業とユーザーをOne to Oneで結び、最適なタイミングで最適な情報を届ける広告配信技術の実現を目指すとしている。
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