Googleが「Analytics 360 Suite」を発表した。消費者が複数の端末を使って即座に買い物の決定を下す世界で、企業がデータの意味を把握するための新しい統合ツールセットだ。
Analytics 360 Suiteは6種類のツールで構成されている。その中の1つ「Google Analytics 360」は、「Google Analytics Premium」を改称したもので、顧客データを調べるメインの測定ツールだ。
また、企業がさまざまなチャネルや端末、システムをまたいでパフォーマンスを分析し、マーケティング関連の決定を最適化できるよう支援する「Adometry」が統合され、「Google Attribution 360」に改称されている。
このスイートの狙いは、いわゆる「Micro-Moments」を企業のマーケターが活用できるよう支援することだ。Micro-Momentsとは、消費者が一番近くにある端末を手にとって、ショップを見つけたり、製品を購入したり、答えを探したりする瞬間のことだ。基本的には、消費者がいかに行動を起こすかを決定する瞬間である。
Analytics 360 Suiteは、顧客のオンラインとオフラインでの振る舞いを企業が理解できるよう支援するとしている。CRMや端末、PoSシステム、モノのインターネット(Internet of Things:IoT)端末など、さまざまなソースからデータを入手し、それをAnalytics 360に取り込んだり、「BigQuery」にエクスポートしたりする機能を提供する。
同スイートに含まれる上記以外の4つのツールは新たにリリースされるものだ。「Google Audience Center 360」は、GoogleやDoubleClickと統合されたデータ管理プラットフォーム(DMP)で、サードパーティーのデータプロバイダーも利用可能だ。
「Google Optimize 360」は、マーケターがA/Bテストを作成し、オンライン体験における顧客の好みを知ることのできる機能を提供する。マーケターはテストで、Optimize 360のエディタを使って文字や画像を調整し、結果を分析して、どれを採用するか決めることができる。
「Google Data Studio 360」は新しい視覚化ツールで、Analytics 360 Suite全体のデータを組み合わせて、インタラクティブなレポートとダッシュボードを生成する。Google Analyticsのチームを率いるPaul Muret氏によると、この製品のリアルタイムコラボレーションおよび共有機能は、「Google Docs」のテクノロジがベースになっているという。
「Google Tag Manager 360」は、サイトでのユーザー行動追跡やタグの管理、新しいタグの追加などの機能を提供する。
Googleは4つの新製品を限定ベータ版として公開した。Google Analytics PremiumおよびAdometryの既存ユーザーに対しては、数カ月以内に新しい製品名が適用される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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