「Android」ユーザーが、「iPhone」を受け入れ始めている。Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏によると、2015年7月から9月の四半期にiPhoneを新規購入した人の30%は、Androidデバイスからの乗り換えユーザーだったという。Cook氏は先週、この傾向が加速していると繰り返し、こう述べた。「前四半期(2015年10月から12月)にAndroidから乗り換えたユーザーの多さに大変驚いた。圧倒的に過去最多だった」
筆者は熱烈なAndroidユーザーであり、乗り換えを考えたことなど一度もなかったが、iPhoneに移る人が多くなっている理由は気になっていた。「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」で初めて採用され、iPhoneがようやくAndroidファブレットと肩を並べることになった大画面が理由なのだろうか。それとも、Androidのソフトウェアアップデートが配信されないことに業を煮やしたからだろうか。
筆者は自分の手で「iOS」を試すときがきたと判断した。自分の「Moto X Pure Edition」からSIMカードを取り出し、真新しい「iPhone 6s」に差し込んだ。これまでにも仕事でiPhoneを使ったことは何度かあったが、個人用のスマートフォンとしてiPhoneを使うのは(一時的に借りるだけとはいえ)、今回が初めてだった。つまり、ラスベガスで家電見本市CESが開催された多忙な週も含め2カ月の間、Androidデバイスを持ち歩かないということだ。
明らかな点が1つあるので、それを先に言っておこう。AndroidもiOSも、現時点で非常に成熟したOSだ。また、今では相違点より類似点の方が多い。筆者はハイエンドスマートフォンからハイエンドスマートフォンに乗り換えたわけだが、主に気付いたのはソフトウェアの違いで、ハードウェアの違いはあまり気にならなかった(とはいえ、ハードウェア面の違いにも以下で少し触れる)。
それでは、AndroidからiOSに乗り換えたとき、特に注目した点を紹介していこう。
筆者が2015年12月上旬にiPhoneを使い始めてから、2回のソフトウェアアップデート(「iOS 9.2」と「iOS 9.2.1」)があった。3回目(「iOS 9.3」)も間もなくリリースされる見込みだ。こうしたソフトウェアアップデートは、世界中で同時に、無線キャリアを問わずサポート対象のiPhone全機種に提供される。そのため、AppleのApp Store Distributionページによると、「iOS 9」はiPhoneのほか「iPad」と「iPod touch」を含む全iOSデバイスのうち、75%以上で稼働しているという。さらに驚くべきことに、同社は2011年に発売した「iPhone 4s」をいまだにアップデートしている。
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