App Annie Japanは12月2日、App Annieの音楽ストリーミングアプリの市場トレンドと今後の傾向を分析したレポート「世界に波及する音楽業界の変革-音楽ストリーミングアプリ市場レポート」を発表した。
同レポートによると、世界的にデジタル音楽市場がダウンロードからストリーミングサービスへ移行しているなか、モバイルデバイスとアプリが原動力となって、音楽ストリーミングの消費者市場に変化が起こっているという。
世界の音楽ストリーミングアプリ市場全体の成長を分析すると、全世界のストリーミングアプリで各ランキング(ダウンロード、収益、アクティブユーザー)の上位10位を前年と比べると、ダウンロード数は約15%増加、アプリ内課金による収益は倍増、Androidスマートフォンのアクティブユーザーあたりのデータ消費量は25%増加した。
Spotifyがグローバルのランキングをリードする一方、アジアを中心に、各地域で現地のストリーミングサービスが優勢。日本では、LINE MUSICやAWA Music、中国では、QQ Music、台湾ではKK BOX、韓国ではMelOn、インドではSaavnとGaanaなど、ローカルサービスが人気だとわかった。また、欧米ではSpotifyが優勢の中で、フランスは現地のDeezerがトップの座を維持しているという。
世界第2位の音楽市場である日本では、LINE MUSICとAWA Musicのローンチによって、2015年第3四半期のストリーミングアプリのデータ消費量は前年同期比で約4倍に増加(アクティブユーザー数上位5アプリのデータ消費量)した。
世界の音楽市場の巨大な可能性は、モバイル分野の大手企業と新興ブランドの両方から注目されており、Appleは2015年6月にストリーミングサービスを開始。GoogleもGoogle Play Musicへの投資を続け、YouTubeの音楽機能も拡大している。また、広告付きの無料ストリーミングサービスもユーザーに広がり、マーケティングのチャンスが急速に拡大しているという。
同社では今後、ブランド各社はこの状況を最大限に活用するための戦略を練り始めるだろうと予測している。
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