Apple TVがアプリに託すテレビの未来 - (page 2)

チャンネルがアプリ化するが…

 さて、今回のApple TVの目玉は2つあるが、そのうちの1つはApp Storeだ。ユーザーは開発者が配信するアプリを自由にダウンロード・購入できる。裏を返せば、必要なアプリを自分で見つけて用意しなければならないということだ。

 使用する国を米国に設定してApple TVをセットアップすると、第3世代までは、ケーブルテレビのチャンネルアプリが大量に表示され、Apple TVのホーム画面は非常に賑やかになる。ABC、CBS、CNBC、FOX、PBSといった地上波でも流れているチャンネルに加え、ESPN、HBOなどのケーブルチャンネル、そしてMLB.COMやNFL、NBAといったスポーツ系のアプリが並ぶ。

 しかし新型Apple TVでは、そうはならない。前述のチャンネルも含め、必要なものはすべて自分でApp Storeからダウンロードしなければならないのだ。現在ではApp Storeにカテゴリも用意されていたが、App Storeを開いた際にこれらのチャンネルがおすすめとして表示されており、1つずつ入れていく必要がある。


App Store

 国を設定した時点で、自動的に、あるいはユーザーに許可を取って、こうしたケーブルのチャンネルのアプリを一旦すべてダウンロードしてくれても良いな、と感じた。もちろん後から削除するのはユーザーの自由だが、Apple TVの体験はネットストリーミングであることから、App Storeに行かなくてもすぐに使い始められる仕組みが望ましいと感じた。

Siri Remote

 さて、第4世代Apple TVの2つ目のポイントは、Siri Remoteだ。Bluetooth接続となった新型のリモコンにはマイクが内蔵されており、Siriボタンを長押ししている間、音声コマンドを認識できる。つい、いつもの癖でリモコンを口元に持ってきてしまうが、そうしなくてもきちんと音声を認識してくれる。


Siri Remote。タッチパッド部はざらざらとした表面となっており、指で操作しやすい。その上端と背面に、Siriの音声入力用のマイクが備わっている。充電はLightningで可能

 例えば、映画の検索やその絞り込み、スポーツの試合経過や天気の表示などを音声コマンドで入力できる。米国のアカウントでは、英語となってしまうが、コンテンツ検索はiTunesだけでなく、Netflix、Hulu Plus、Showtime、HBO Nowも含まれ、今後検索対象は増えていくという。


SiriでのiTunesムービー検索。今後、iTunes以外のアプリのコンテンツも、Siriで探せるようになるという

今回は、アクション映画を検索してみた

 例えばiTunesの映画レンタルとNetflixでの配信が行われていて、Netflixのアカウントを持っていれば、追加料金なしで楽しめるNetflixで視聴するといった選択が可能だ。ただ、日本では残念ながら、iTunes Movieの検索に留まっており、iTunesのドラマのカテゴリも利用できる状態にはなっていなかった。

 また、Apple TVを日常的に使うようになって強烈に感じる点は、文字入力にもSiriの音声入力を使えるようにして欲しいという点だ。もちろん認識率や単語辞書の調整はテレビコンテンツ向けに必要かもしれないが、せっかくならカーソルでの文字入力を脱却して、音声入力に対応してくれれば、一段と使い勝手が増すのではないかと考えている。

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