いよいよ発売された「Apple TV」に付属する新しいリモコン「Siri Remote」。今回から本体とセットになり販売されている。従来のリモコンとどう変わったのか、新たな機能などにフォーカスしてお伝えする。
新「Apple TV」、開封からセットアップまで--Siriで映画の操作やコンテンツ選びもApple TVに付属するSiri Remoteは、これまで長らく使われてきたApple Remoteに変わる、新しいデバイスだ。サイズはやや大きくなっており、厚みが増している。背面こそシルバーでこれまでのリモコンの雰囲気を踏襲しているが、前面のデザインは黒に統一されている。
上部にはツヤ消しの素材が用いられたタッチパッドが内蔵されており、それ以外はツヤのある素材。つい、ツヤがある部分がタッチパッドではないか、と勘違いしてしまう。タッチパッド部分で、画面内の移動、タップで決定できる。
ボタンは6個搭載されている。今回新たに増えたのはボリュームの上下ボタン。テレビ本体のボリューム操作を行うことができ、Siri Remoteだけで必要な操作をすべて行えるようになった。
今回採用されたタッチパッドでの操作性は、十字キーを装備しているこれまでのApple TVに付属していたApple Remoteというよりは、iPhone・iPad・Apple WatchのRemoteアプリでの操作性をイメージすると分かりやすい。
短く動かせば1つずつをスクロールでき、長く素早く動かせば素早く複数項目をスクロールすることができる。十字キーを連打することなく、コンテンツ一覧を見渡せる仕組みだ。決定キーは用意されておらず、タップすることで代用している。こちらも、アプリ版のRemoteと同じだ。
Siri Remoteの最大の進化は、文字通り、Siriに対応した点だ。ボタンを押している間、Siriが待ち受け状態となり、音声で検索や操作を行うことができる。必ずしもSiri Remoteを口元に近づける必要はなく、リビングのソファに座って、膝の上にSiri Remoteを握っている状態でも、きちんと音声を認識してくれる。
コンテンツを楽しむ前、コンテンツを楽しんでいる間など、Siriボタンを長押しすると、すぐにSiriの待ち受け状態に入る。Siriを起動すると、画面下部にリアルタイムで聞き取った内容が表示される。その結果を表示するのも、その画面下部の領域だ。
例えば、野球の試合結果や天気などの情報は、シンプルに画面下部に表示してくれるため、見ているコンテンツを阻害せず、確認できる。さらに詳しい情報を見たい場合は、Siri Remoteのタッチパッドで上にスクロールすればよい。もし確認してそれ以上必要ない場合は下にスクロールする。
Apple TVで注目されているのは、ゲーム機能だ。Siri Remoteをゲームパッドとして利用する方法は2つある。ただ、いずれの方法も、Wiiで利用できるWiiリモコンの使い方と全く同じである、というと、説明が省けるかも知れない。
1つ目は、いわゆる普通のゲームパッドとして利用する方法だ。タッチパッドが左に来るようにして横向きに構え、タッチパッドで十字キー機能を、Siriボタン、再生ボタンを使って、2ボタンのゲームパッドとして利用できるしくみだ。
2つ目は、縦向きに構えて、モーションセンサを使う方法だ。こちらは、通常のSiri Rimoteを使う持ち方と同様だが、落とさないよう気をつけて握る。手首のスナップ程度で反応するため、思い切り振り回す必要はない。ゲームプレイをする際の落下防止のため、Lightningコネクタにハンドストラップを差し込んで、手首にかけられる。
Apple TV1台に対して、ペアリングできるSiri Remoteは1台まで。そのため、複数人でゲームプレイをする場合は、iOSに対応するBluetooth接続のゲームパッドを用いて行うことになる。なお、Apple TVとペアリングできるゲームパッドの個数は得に制限されておらず、同時にプレーできる人数はゲームアプリ次第だという。
ただ、Siri Remoteの操作性は、限りなくiOS向けのRemoteアプリに近いことから、今後、同アプリがアップデートすることで、Siri Remoteと同じような役割を果たしてくれるようになるのではないか、と予測できる。
Siriの呼び出しやゲームプレー時の追加ゲームパッドとしての活用など、iOS対応のゲームパッドがなくても、iPhoneやiPod touchを使って複数人でゲームを楽しむことができるようになることに期待したい。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」