急速に注目が集まりつつあるプログラミング教育。海外では教育課程に組み込まれるなどの動きがあり、国内でもIT企業や私塾が運営するワークショップ形式のプログラミング教室が人気を博しているが、その流れを取り入れている“公立”の小学校がある。東京都の多摩市立愛和小学校だ。
10月31日に、愛和小学校でプログラミング教育のイベント「i和 design-Programing Festival」が開催され、同校のプログラミングの授業の模様を公開するとともに、保護者や一般の人を交えたワークショップと業界キーパーソンを集めたパネルディスカッションが行われた。その模様を全3回に分けて紹介する。
プログラミングと言うとハードルが高く感じるが、現在では無料のプログラミングアプリを手持ちのスマートフォンやタブレット(もちろんPCでも良い)に導入すれば、誰でも簡単にプログラミングが行えるようになった。とはいえ、一般的な公立小学校には40台程度のPCがPC教室にある程度で、プログラミングのための環境が充実しているとは言いがたい。
しかし愛和小学校は、企業との共同研究や教育財団からの助成金などを駆使し、独自に「1人1台以上の教育用コンピュータ(多くがタブレット端末)」を配備。公立の学校としては異例の「自分専用の使い慣れた端末でプログラミングを行う」という恵まれた環境を有する。しかも、プログラミングは学級活動や総合的な学習の時間などを年間15時間充てて行う「正規の授業」としており、児童の成長に合わせて学年ごとに使うプログラミングツールを変えて構成されているというのだから驚く。
イベント当日は、朝礼で学校長の松田孝氏が「学校は世の中と最新の技術を学ぶ場。プログラミングを楽しもう!」と呼びかけ、Pepperがサプライズ登場。児童が大興奮する中、全学年で2コマ連続、90分のプログラミング授業が幕を開けた。
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