子どもが身につけるべき技能として、まずは“読み書き算盤”が挙げられる。そこから先の問題解決手法を学ばせるには、ロボット制御とプログラミングの学習が最適だという。
例えば、以前紹介した教育用ロボット「Wink」は、楽しみながらプログラミングを学べる。このWinkは、Scratchなどのビジュアル言語を習得済みの子どもを対象に、C言語といった実用的なテキストベースの言語へ移行させるためのロボットである。
では、これからビジュアル言語を学ぶ子どもに適した教材はないだろうか。クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で見つけた「LEGO」ブロックと互換性のあるプログラミング教育ロボット「Phiro」がよさそうだ。
Phiroは、プログラミング未経験の子どもが遊びながら段階的にコード開発を学び、自ら工夫してロボットを作り上げられるデバイス。各種センサ、操作ボタン、カードリーダー、LED、スピーカ、モーターを搭載しており、LEGOのさまざまな部品を取り付けて動くロボットが作れる。
対象年齢に応じて、4歳児から8歳児程度向けの「Phiro Unplugged」と、9歳から18歳程度を対象とする「Phiro Pro」の2モデルを用意する。Unpluggedから始めてProへステップアップすることで、プログラミングの概念からビジュアルプログラミングまで学習していける。
Phiro Unpluggedは、PCなどを使わずプログラミングできるようになっており、プログラミングの概念を手軽に学べる。具体的には、本体に設けられたボタンを順番に押して動き方をシーケンシャルにプログラミングする方法が1つ。もう1つは、さまざまな動作を指示するカード「Swish Card」を本体のリーダーに通してプログラミングする方法だ。Swish Cardは、ビジュアルプログラミング言語Scratchへの移行を容易にするため、Scratchのビルディングブロックと同じ色で塗られている。
Phiro Proは、PC、スマートフォン、タブレット上で作られたプログラムをUSBやBluetoothで受け取って動くロボット。プログラミングは、ビジュアル環境でブロックを組み合わせていくScratch、Snap4Arduino、Pocket Codeが利用可能。
Phiroのモーター軸はLEGOブロックが装着可能で、上部にLEGOブロックを取り付けられるようにするアクセサリ「LEGO Connector」もあり、工夫次第でさまざまなロボットが作れる。また、スマートフォンを取り付けるマウントを使うと、撮影しながら移動するロボットも開発できる。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間12月10日まで。記事執筆時点(日本時間11月10日11時)で、すでに目標金額の5万ドルを上回る約5万6000ドルの資金を集めている。
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