コマンドをクリックして動作を指示し、自分でロボットを動かせる──つくる社は、子ども向けの教育用プログラミング環境「Scratch(スクラッチ)」とエデュケーショナルロボット「Romo(ロモ)」を連動させるiOSアプリ「Scratch2Romo(スクラッチトゥロモ)」を2015年2月下旬より配信すると発表した。試用版は無料で、完全版は1500円。
Scratch2Romoは、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボが2007年に開発した子ども向けの教育用プログラミング環境「Scratch」を使用し、RomoとScratchをつないで実際に動きを確認しながらプログラムを作成できるというもの。具体的には、RomoにドッキングしたiPhoneにScratch2Romoをインストールし、同一ネットワーク上のPCにインストールされたScratchやiPad上のピョンキーとWi-Fi接続することで使用できる。
Romoは、セールス・オンデマンドが2014年7月より販売しているロボットだ。単体では動かず、iPhone(iPhone 4~5sまでのいずれか)またはiPod touch(第4世代/第5世代)と組み合わせて使用する。対象年齢は8歳以上。
プログラミングの操作自体は簡単で、「動き」「制御」などカテゴリ分けされた項目の中からコマンドを選び、クリックして組み合わせていく。たとえば「○×したとき」「○×する」といった流れを組み合わせてプログラミングする。実際に動かしてみると、Romoが動作する時間が必要だから「5秒待つ」といった流れをプログラムに組み込むなど、子どもは試行錯誤しながら思い通りに動かすための工夫をするようになる。
Scratchでは、Romoを前後左右に動かしたり好きな言葉をしゃべらせる命令を送ったりできるほか、反対にRomoの方向や音の大きさや加速度センサの値をRomoから読み取り、Scratchのプログラミング環境に反映することも可能だ。RomoとScratchを使用し、キャラクターを動かしながら起承転結を組み立て、ストーリーのある物語やゲーム要素を埋め込んだコンテンツなども作成できる。
Scratchの日本語化を担当した阿部和宏氏は、「ポイントはバーチャルとリアルがつながるということ。ロビやPepperもいいけれど、(Romoも)ロボットの形をしていることで、社会性を持ったロボットを自分たち自身が作れる可能性があることを知ってほしい」と語った。
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