(編集部注:米CNETによる「Nexus 5X」のレビューを3回に分けて翻訳して公開します。第1回は11月6日に、最終回は11月11日に公開されています)
第1回より続く。
Googleの「Nexus」スマートフォンの良いところの1つは、完全にクリーンなバージョンの「Android」OSが搭載されていることだ。大量の不要なアプリや中途半端なソフトウェア機能はない。それから、新しい「Nexus 5X」(と「Nexus 6P」)の場合は、Androidの最新バージョンである「Android 6.0 Marshmallow」が初めて搭載されている。
まず言っておきたいのは、筆者はNexus 5XにMarshmallowが搭載されたことを本当に嬉しく思っている、ということだ。なぜなら、筆者はテクノロジの世界で後れを取ることが大嫌いだからだ。そして、筆者はGoogleが追加した新機能のいくつかを特に気に入っている。
例えば、アプリが並ぶページを横にめくっていく代わりに、縦にスクロールする新しいアプリドロワーを筆者は気に入っている。この方が探しているアプリをすぐに見つけられる気がするからだ(アプリトレイの上部に配置された検索バーも一役買っている)。新しい、アプリのアクセス許可のシステムも大のお気に入りだ。このシステムでは、インストールするプログラム1つ1つに全てを委ねて、自分の情報が不正に取得されるリスクを冒す代わりに(実際にそういう被害に遭ったことはないが)、アプリが実際に筆者のカメラや位置情報、そのほかの個人情報にアクセスする必要があるときだけ、そのアプリにアクセス権限を与えることができる。
しかし、率直に言って、Marshmallowが新しいNexusを実際に購入する十分な理由になる、とはっきりとは言えない。Marshmallowに傑出した新機能はあまりないと思う。そして、最も注目すべき新機能は少し期待外れだった。それは、「Google Now on Tap」と呼ばれる機能だ。
Now on Tapを利用すれば、スマートフォンで今やっていることを中断せずに、あらゆることについてGoogle検索を実行することができる。例えば、Twitterフィードをスクロールしながら閲覧しているとき、誰かがエルニーニョ現象についてつぶやいているのを見つけたとしよう。このとき、Googleアプリに移動して、「エルニーニョ現象」と入力することも可能だが、Now on Tapはユーザーに代わってそれを実行してくれる。ホームボタンを長押しするだけで、ユーザーが何を見ているかに関係なく、(そして理論的には)スマートフォンがユーザーに代わってそれを自動的にGoogleで検索してくれる。
Now on Tapがありとあらゆるアプリで機能するのは、なかなか見事なものだ。テキストメッセージでも機能する。この機能をサポートするのにアプリ開発者もいらない。つまり、Googleがユーザーの目に見えないところで検索結果を追加すればするほど、Now on Tapの利便性も向上する可能性がある。しかし、筆者にとって、今はその目に見えないことが実際には問題になっている。検索を開始するのに時間がかかりすぎるうえに、自分が探している情報を見つけてくれないこともある。うまく検索できているかどうかは、自分の貴重な時間の数秒を捧げて結果を確認するまで分からないので、Now on Tapは便利なツールというよりも、好奇心を駆り立てるものという感じがする。ブラウザで実際のGoogle検索を実行する場合は、いつもうまく機能するうえ、それほど長い時間がかかるわけでもない。
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