UPDATE Googleは米国時間8月31日、「Android Wear」を搭載するスマートウォッチがAppleの「iPhone」と連携可能になることを発表した。
Googleのスマートウォッチへの取り組みの中で大きな変化となる動きだ。サムスン、Motorola、LGといったハードウェアベンダーが製造するAndroid Wear搭載スマートウォッチはこれまで、「Android」を搭載するスマートフォンとのみ連動していたが、iPhoneに対応することで、Googleは潜在顧客層を拡大する。Appleは前四半期単独で4750万台のiPhoneを販売している。
Googleは、Android Wearスマートウォッチをさらに広範に使用できるようにし、スマートウォッチを購入しようと考えるiPhoneユーザーが、iPhoneにしか対応しない「Apple Watch」以外の選択肢を検討することを期待しているようだ。調査会社のStrategy Analyticsによると、Apple初のウェアラブル製品であるApple Watchは、発売から数カ月のうちに、2015年の世界スマートウォッチ市場で最も人気の高い製品となったという。
Googleは2014年、Android Wearをリリースし、スマートウォッチ市場に参入したが、これまで消費者の支持を得ることに苦戦している。ユーザーは、腕にコンピュータを装着する必要性があるかどうかを決めかねている状態だ。Canalysによると、2014年のウェアラブル製品の総出荷数は460万台で、そのうちAndroid Wear搭載製品の出荷数はスマートウォッチメーカー全体の合計でわずか72万台であったという。
Appleは、Apple Watchの具体的な販売個数を明らかにしていないが、Strategy Analyticsによると、前四半期のApple Watch販売数は400万台だったという。
現在、Android WearとiPhoneの連携には一部制約がある。例えば、AppleユーザーはAndroid WearスマートウォッチをWi-Fiネットワークに接続できず、セルラー接続のみが使用可能となる予定だ。
Googleは4月、 Android WearスマートウォッチとAndroidスマートフォン間のWi-Fi接続に対応することを発表した。Appleユーザー向けに、Wi-Fi接続を提供する時期については明らかにしていない。
また、「Google Play」ストアには、PinterestやデートアプリのTinderなどサードパーティーソフトウェアメーカーによって開発された4000ものAndroid Wearアプリが提供されているが、iPhoneユーザーはAndroid Wearスマートウォッチでこれらを使用することはできない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」