「EC売上アップ」のコツ

急成長中のECサイト「esty」を使い倒し、年商1億円超えのヘアバンドブランド

尼口友厚(ネットコンシェルジェ CEO)2015年08月18日 08時00分
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 アーティストやクリエイターがハンドメイド商品を販売するマーケットプレイスサイト「Etsy」。過去に当社のブログ記事でも紹介したが、順調に成長を続けているようだ。

 Etsyは2005年設立。現在では140万以上の売り手がおり、3200万以上の商品が販売されている。ただ、売り手は多く登録していても、Etsyでの販売だけで生計を立てるのはなかなか難しい。実際、Etsyの売り手の多くは別に仕事を持っていて、副業としてEtsyで商品を販売している場合が多いようだ。


Etsyで商品を販売するヘアバンドブランド「Three Bird Nest」

 しかし中には例外もある。Etsyで商品を売る場所としてフル活用することで成功したブランドとして認知されているもののひとつが、今回紹介する「Three Bird Nest」だ。このブランドはハンドメイドのヘアバンドをはじめとして、ソックス、シャツ、アクセサリなどを販売。自社サイトも持ってはいるが、売上の7割はEtsyから得ているという。

 2011年に米国カリフォルニアで設立。2015年2月時点で毎月の平均売り上げは8万ドル(約994万円)、2015年の年間売り上げは100万ドル(約1億2400万円)に達すると見られている。

小さなブティックでの成功をきっかけにECへと移行

 Three Bird Nestの創設者は、カリフォルニア州立大学を卒業後、医薬品を販売する会社でトップセールスマンとして活躍してきたアリシア・シェーファー氏。2004年に子どもが産まれた後、常に子どものそばにいられる働き方をしたいと考えるようになった。そこで2005年、自身の経験からアイディアを得て赤ちゃんを抱えるための“抱っこ紐”、それもファッショナブルな抱っこ紐を販売する会社を設立する。


アリシア・シェーファー氏

 当初は順調に売り上げを伸ばすことができたが、多くの顧客からはニーズがなかったこと、リーマンショックの影響をこうむったことなどが原因で、そのビジネスは最終的に失敗に終わってしまった。このビジネスの失敗によって負債も背負うことになり、シェーファー氏はこの先どうしようかと悩むとともに、起業家としての自身の能力にも疑問を持つようになってしまったという。

 それでもこの失敗にもめげることなく、2011年に新たなビジネスを始めた。今度は初めから大きなビジネスを手がけるのではなく、自身がデザインしたヘアバンドをカリフォルニア州リバーモアの小さなブティックで売り始めた。

 このヘアバンドが予想以上によく売れた。この調子ならオンラインでも販売できるのではと考えたシェーファー氏は、自分のつくったアイテムを取り扱ってくれそうなECサイトや適したマーケットプレイスサイトを探してみた。そして、Etsyを発見する。

 2011年12月、同氏がEtsyで商品を販売をしたところ、数週間後のクリスマス前には90着が売れた。クリスマスが終了した後も順調に売上は伸びていった。

 ヘアバンドを中心としたハンドメイド商品を当初は自分で縫っていたが、事業が拡大するにつれ、縫い手として約20人ほど近所の主婦たちを雇うようになった。シェーファー氏の夫も勤めていた会社を辞めてThree Birt Nestの経営や子育てを含む家事を手伝うことで、増産体制を整備。その結果、2015年2月現在で毎月8万ドル(約994万円)を売り上げるようになったという。

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