Surface Pro 3は、あらゆる場所にソフトウェアを提供するというMicrosoftの戦略において重要な要素だが、Myerson氏はその成功を生かし、Windowsスマートフォンに対する関心を拡大させる必要がある。
Surface Pro 3は、Microsoftの次期フラグシップスマートフォンが同タブレットを参考にして設計されることもあり得る、とElop氏が示唆するほどの成功を収めた。
「このようなデバイスには、いくつかヒントがある」。Elop氏は3月のインタビューで、Surface Pro 3を手にしながらこう話した。
ソフトウェアの改善や世界規模の統合をどれほど進めたとしても、魅力的なフラグシップ製品が揃わなければ、消費者がWindows 10 Mobileに熱狂することはないだろう。Myerson氏の新たな役割における最優先事項の1つは、新しいWindows PhoneプラットフォームであるWindows Mobile 10が登場するまでに、心躍るようなMicrosoft製品を(1つでも複数でも)用意して、売り込めるようにすることだ。
「理想的なデバイスが存在しないことが、同社ポートフォリオの大きな弱点だ」(Hazelton氏)
旧来のWindows Phoneプラットフォームは、新興市場で手ごろな価格のスマートフォンを提供することによって、市場シェアをどうにか維持してきた。米国でも同様に、魅力的な価格設定のデバイスによって、わずかばかりのファンを獲得している。AT&Tが6月17日に明らかにした大型スマートフォン「Lumia 640 XL」の販売価格は、月額8.34ドルの30カ月間払い、およそ250ドルだ。
しかし、こうしたデバイスは、Appleの「iPhone 6」やサムスンの「Galaxy S6」など、もっと注目度(と価格)が高く、広告面と小売り面で大々的なサポートを受けられる製品の影に隠れて、目立たない傾向がある。
そのような注目のデバイスを消費者の手に届けることが、新生Microsoftの姿を示す上で欠かせない。Microsoftが目指しているのは、自社のあらゆるソフトウェアと体験をデバイスからデバイスへとスムーズに切り替えられるようにすることだ。
Microsoftは、Surface Pro 3ですでに進歩をとげた。Windows 10がリリースされれば、PCやノートPCのメーカー各社がWindows 10搭載デバイスを次々に打ち出してくることは、ほぼ間違いないだろう。欠けているのはスマートフォンだ。
「デバイス間をシームレスに移動できれば、Windowsスマートフォンを持つ価値を見出せるだろう」(Hazelton氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)