ガートナーは、ノートPCとしてもタブレットとしても利用できるモバイル機器を「ハイブリッドデバイス」と定義している。同社が英国時間6月18日に発表した調査結果によると、ハイブリッドデバイスの人気が高まっており、2015年の世界出荷台数は前年比70%増の2150万台、2019年には5800万台に達すると予測されている。
ノートPCを含むモバイルPC市場全体に占めるハイブリッドデバイスの割合は、2015年時点で12%と予想されている。ガートナーは、これが2019年には26%まで上昇すると見込んでいる。
ハイブリッドデバイスが急成長している理由について、ガートナー調査ディレクターのTracy Tsai氏は「携帯性、生産性、タッチ操作とキー操作の柔軟性を1台で兼ね備えるハイブリッドデバイスへの移行が、ノートPCおよびタブレット利用者の目に魅力的に映る」からと分析。実際、ガートナーが2014年第3四半期に米国、中国、ブラジル、インド、ドイツの5か国で調査したところ、タブレットユーザーの約11%、デスクトップPCユーザーの約10%、ノートPCユーザーの約8%が2年以内にハイブリッドデバイスへの移行を考えていたという。
ただし、企業においては状況が異なる。企業内ユーザーはハイブリッドデバイスの購入を希望するものの、IT管理部門ではタッチ操作に対応していないWindows 7や古いアプリケーションが大勢を占めているため、ハイブリッドデバイスへの移行に難色を示しているという。ただし、Tsai氏は「企業でWindows 10への移行が始まれば状況は変わる」とみているという。
2014年におけるハイブリッドデバイス出荷台数の上位3社は以下の通り。
なお、「Surface」の販売が好調なMicrosoftだが、ガートナーはキーボードがオプション品であることからSurfaceをウルトラモバイルタブレットに分類し、ハイブリッドデバイスとして集計していない。
ちなみに、Microsoftは2014年のウルトラモバイルタブレット市場ではトップのシェア36%を獲得している。Surfaceをハイブリッドデバイスと合わせて集計すると、Microsoftはシェア14%で3位に入る。
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