Surface 3と同程度か少し高目の金額を払えば、Windows 8搭載のノートPCやタブレットで多くの選択肢がある。ハードウェアはおおむね似たような仕様だが、599ドルのLenovo「Flex 3」のように、さらに強力なCore i3またはCore i5プロセッサを搭載する製品もある。Surface 3にキーボードドックを追加した価格を考えれば、少なくともカタログ仕様の点ではもっと価値の高い選択も可能ということだ。
それでもSurface 3は、過去のSurface Proシステムと同じく、Windows 8タブレットとして総合的に最高のユーザーエクスペリエンスを示している。本体の手触りはよく、作りも堅牢で、必要最低限のポートは搭載していれる。キックスタンドヒンジとキーボードカバーは、他のタブレットメーカーの製品をはるかに超える出来栄えだ。
欠点の1つは、Windows 8自体の操作性が原因だ。縦向きでの使い方を求めてくるタブレットにしては(Windowsロゴの位置に注目してほしい)、縦向きと横向きの表示を切り替えるときにアプリの向きが変わるのが遅く、Windows 8ネイティブアプリの多くは、縦向きと横向きで同じように動かない。
Microsoftの売りとして、2015年夏に「Windows 10」がリリースされるとき、Surface 3は無償OSアップグレードの対象になるという。これで、タイルとデスクトップの2画面を切り替えるという使いにくさが解消されるはずだ。Windows 8ユーザーはこの2つのビューを行き来しなければならないことが多い(念のためはっきりさせておくと、現行Windows PCのほとんどが、これと同じ無償アップグレードの対象となる)。
Surface 3に、価格はそのままで専用キーボードカバーが付属していたとしたら、安価なPCとは感じられず、非常に大きな価値のある製品になっていただろう。実際には、Surfaceのルックアンドフィールに愛着があるなら、200ドル追加すれば、エントリモデルのIntel Core i3搭載バージョンのSurface Pro 3に手が届く。毎日いつでも使うコンピュータには、こちらの方がずっと適しているだろう。
レビュー時点の価格 | 499ドル |
ディスプレイサイズ/解像度 | 10インチ、1920×1280のタッチスクリーン |
PC CPU | 1.6GHzのIntel Atom Z8700 |
PCメモリ | 2Gバイト、1600MHzのDDR3 SDRAM |
グラフィック | 32Mバイト(専用)のIntel HD Graphics |
ストレージ | 64GバイトのSSD |
ネットワーク機能 | 802.11acワイヤレス、Bluetooth 4.0 |
OS | Windows 8.1(64ビット) |
手に持った感じではSurface 3も高級感があり、品質と作りはSurface Proモデルに極めて近い。同じマグネシウム製の筐体を採用し、重量はわずか0.62kg(キーボード取り外し時)と、Appleの新しい12インチ「MacBook」より軽くなっている。うれしい変更点は、新しいMicro-USB充電ポートが採用されたことだ。以前はMicrosoft独自の磁石式充電ケーブルだったので、それに比べると扱いやすくなった。しかし、12インチMacBookやGoogleの新しい「Chromebook Pixel」のように、新しい「USB-C」接続には移行していない。
だが、Surface Pro 3との共通点も多い一方、低価格志向の細かな変更点も注目に値する。なかでも目立つのは、調整可能なキックスタンドが引き続き採用されているものの、Pro 3のように完全な調整が可能なものでも旧モデルSurface 2の2段階式のものでもなく、3段階式になったことだ。過去のどのSurfaceもそうだったように、膝の上に置いて完全に自然な感じで使えるわけではないが、3つの角度に変えられるようになったので、デスク上でもタブレットとしてもほとんどの場面に対応できるだろう。Surface Pro 3と同じ完全に調整可能なキックスタンドが採用されなかったのは残念だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する