一方、Apple自身の現行MacBook Airは、(先ごろアップグレードされた「Broadwell Core i5」CPUのおかげで)何と18時間も持続する。13インチ「MacBook Pro」は同じテストで15時間持続した。最近登場した2種類のハイエンド薄型ノートブックであるDellの「XPS 13」とHPの「Spectre x360」は、いずれも12時間という記録だった。
12インチMacBookの持続時間はそれらのCore i5搭載ノートブックに及ばないが、米CNETの動画再生バッテリ消耗テストで11時間3分を記録し、他のCore M搭載システムを大差で破っている。Appleは、新型MacBookでは10時間以上の動画再生が可能と述べており、テスト結果は同社の主張とも一致する。現実世界の場面では、もっと電力消費が多いアプリを使うことや、オンラインに頻繁にアクセスすることがあるので、持続時間はそれより短くなるだろう。Wi-Fi経由でオンライン動画をノンストップでストリーミングする別のテストでは、バッテリ持続時間は5時間だった。
Appleは、安定しないことで知られるCore Mから、どのようにして他機種より長いバッテリ持続時間を引き出したのだろうか。理由の1つは、ハードウェアとOSの両方の開発元としてAppleが実行できる最適化なのかもしれない。しかし、もっと大きな要因として考えられるのは、MacBookの小さな筐体に詰め込まれた39.7Whの大容量リチウムポリマーバッテリだ。実際のマザーボードとすべての内部コンポーネントは、一般的なノートブックのマザーボードと比べて極めて小さいサイズになっている。それによってシステム内部にできた空間は、利用可能なスペースの隅々までに行き渡るように設計されたバッテリで埋め尽くされている。
2008年に発表された初代MacBook Airに対する筆者の第一印象は、新型MacBookにもぴったり当てはまり、時宜を得ているように思える。画期的であると同時に腹立たしいほど制限が多いと受け止められた同ノートブックについて、筆者は次のように書いた。
「AppleのMacBook Airのデザインは革新的だが、接続端子や機能が省かれているので、魅力を感じるのは、標準のMacBookより少数の専門的なユーザーに限られるだろう」
同様に、この新型MacBookも、自分にぴったりだというユーザーは、より普遍的な利便性を備える13インチのMacBook AirやMacBook Proに比べて少ないはずだ。しかし、さまざまな制限(主に、ポート数の不足、短いバッテリ持続時間、プロレベルの写真編集や動画編集には向かないパフォーマンス、慣れるのに時間がかかる浅いキーボード)を許容できるユーザーは、精細なディスプレイや薄型軽量ボディ、反応性に優れたタッチパッドを大いに気に入るだろう。
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