企業のInstagram活用方法をご紹介する本連載。Instagram海外事例3つ目は、1月に日本を含む1300店舗を米国外でオープンすることを発表したTaco Bell(タコベル)。朝食ラインの新メニュー発売にあたり米国内で実施したInstagramキャンペーンをご紹介します。
ハンバーガーショップが流行した1960年代、創業者はそのトレンドに対抗すべくタコスなどメキシコ風料理を展開するTaco Bell1号店をオープン。「think outside the bun(バンズにとらわれず考えよう)」というスローガンを掲げ、世の中の型にはまらないスタイルを目指してきました。
そして2012年、ブランドスローガンを「Live Más」(「Live More」を意味するスペイン語)に改め、ブランドの姿勢を変えていきました。Taco Bellのスポークスマンによると、このスローガンの背景には「品質を追求し、これまでにない素晴らしい体験を提供していく」というビジョンがあったといいます。単に空腹を満たすための食事ではなく、「体験」や「ライフスタイル」としての食事を提供するブランドとしてイメージを変え、朝食など新たな需要の開拓を目指しました。
朝食をはじめさまざまなシーンでTaco Bellを利用してもらうため、商品ではなく「ライフスタイル」を全面に出したコミュニケーションを展開。実際、FacebookではTaco Bellの商品を持つ女性の向かいに男性が被写体となっているビジュアル、Instgaramでは男性の手をひく女性が被写体となっており、恋人との時間を想起するビジュアルが多く利用されています。
18~44歳の米国内ユーザーに新商品の情報をリーチすること、広告記憶率を上げることをKPIとして設定しました。
(1)アクティブな「ライフスタイル」を伝える写真
18歳~44歳のターゲット層に訴求するため、仲間で会話を楽しむシーンや恋人同士のドライブシーンなど、ターゲット層が親近感を抱くライフスタイルをクールなフィルタで仕上げたクリエイティブを採用。写真には商品を載せていますが、あくまでライフスタイルの一部として見せています。この統一されたクリエイティブにより、Taco Bellが「友人との楽しい朝食の時間」を提供することを伝えています。
(2)カウントダウンとハッシュタグでユーザー参加を促進
朝食にTace Bellを利用するというライフスタイルを提案しその消費を促すため、「#wakeuplivemas」タグをキャンペーンのキーハッシュタグとして設定。さらに、キャンペーンを盛り上げる仕掛けとして、発売3日間前からtwitterとInstgaramでカウントダウンを実施しました。
Instagram for Businessによると、広告記憶率は29pt 、KPIである18~44歳の国内ユーザーへのリーチ数は12.5Mを記録しています。
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